ソニー損保と損保ジャパンの自動車保険とを、徹底比較しました。
ダイレクト損保No.1のソニー損保と、国内2位の損保ジャパンの自動車保険を、以下のように比較しました。
売上の大きさは損保ジャパンが圧倒していますが、安心感ならソニー損保も十分です。
企業としての安定感・安心感
下のグラフは、2022年度末のおもな損保会社の売上高ランキングです。
損保ジャパンは国内2位です。一方のソニー損保は、ダイレクト損保の中では首位ですが、国内全体では8位にとどまっています。
ただし、ソニー損保のバックにはソニーグループが控えています。
ソニーグループの売上高は、損保ジャパンのSOMPOグループを大きく上回っています(下図は2021年度決算数値)。
販売形態とアフターサービスの違い
ソニー損保はダイレクト損保で、保険商品をダイレクト販売(直販or通販)しています。
他方、損保ジャパンは、契約している代理店が保険を販売し、アフターサービスもおこないます。
ダイレクト型と代理店型との大きな違いは、次の2点です。
- 代理店によるサポートを受けられるので、代理店型の方がサービスは厚い。
- ダイレクト型は、代理店の運営コストがかからないので、保険料が安くなる。
2つの自動車保険の、補償・サービスを比較しました。
比較する前に確認しておきたい事実
自動車保険のおもな補償内容は損保業界内で統一されています。そのため、ベースの仕組みや補償・サービスでは、商品による差はわずかです。
商品による差が出るのはプラスαの補償・サービスです。
こうした事情があるので、補償・サービスの比較しても、決定打になる確率は低いです。
通常は、代理店型の方が手厚い
ソニー損保のようなダイレクト型自動車保険は、消費者に補償プランを作ってもらうため、シンプルでわかりやすいことが重視されます。
一方、損保ジャパンのような代理店型だと、代理店によるサポートがあるので、あらゆるニーズに応えられる多機能さが優先されます。
ですから、たいていは、ダイレクト型より代理店型の方が、補償・サービスは手厚くなりますし、ソニー損保と損保ジャパンとの間にも、このことは当てはまります。
たとえば、車両保険の本体はどちらの商品でも大差ありません。しかし、それを補強する特約の厚みは違っています。
ソニー損保 | 損保ジャパン |
---|---|
以下の保険、特約を付加できます。
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以下の保険、特約を付加できます。
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こんな調子なので、補償・サービスの充実度は、損保ジャパンが勝っています。
ソニー損保でも、標準的な補償は、欠けることなく準備できます。
ただ、加入者が通常より手厚い補償を望んだり、個別のニーズを持っているときは、損保ジャパンの方が頼もしいです。
ソニー損保と損保ジャパンの自動車保険とで、保険料水準を比較しました。
2つの自動車保険の保険料水準を、2つの切り口で比較しました。
新規加入の保険料を比較
新規加入の保険料を、7パターンの年齢+等級の組み合わせで比較しました(2023年1月)。
新規の保険料は、ソニー損保の方が、あきらかに安いです。
更新の保険料を比較
加入1年目から4年目までの保険料を比較しました。35歳10等級で新規加入し、その後、無事故で更新し続けたときの、年払い保険料です。
損保ジャパンとソニー損保とで、年による保険料の増減の進み方が異なっています、その原因は、ソニー損保のインターネット割引にあります。割引額が1年目から3年目にかけて減少するため、保険料は増加しています。
それでも、複数年で保険料を比べても、ソニー損保の方が安いです。
インターネット割引の割引額が一定になる、3年目以降を本来の価格水準と考えるなら、上のグラフのとおり、ソニー損保と損保ジャパンとの価格差は小さいです。
ソニー損保の価格設定は、ダイレクト型としてはかなり高いです。
ソニー損保と損保ジャパンの自動車保険で、顧客満足度や評判を比較しました。
自動車保険の解約が多いのはどっち?
損保各社が毎年公表している資料から、自動車保険の途中解約の発生状況がわかります。
下は2022年度の、おもな損保会社の、自動車保険解約発生率ランキングです(1位がもっとも解約が少ない)。
順位 | 会社名 |
---|---|
1位 | SBI損保 |
2位 | ソニー損保 |
3位 | 三井ダイレクト損保 |
4位 | セゾン自動車火災 |
5位 | AIG損保 |
6位 | 共栄火災 |
7位 | 三井住友海上 |
8位 | イーデザイン損保 |
9位 | アクサダイレクト |
10位 | あいおいニッセイ同和 |
11位 | 日新火災 |
12位 | 損保ジャパン |
13位 | 東京海上日動 |
14位 | セコム損保 |
15位 | 楽天損保 |
16位 | チューリッヒ保険 |
ソニー損保は解約の少なさで業界トップクラス、損保ジャパンは業界下位です。差ははっきりとしています。
自動車保険の売上が伸びているのはどっち?
自動車保険は1年更新なので、売上高の変化から、顧客満足度や期待の大きさが、ある程度推測できます。
下表は、それぞれの損保会社の2020年度→2022年度の、自動車保険の売上高の伸び率です。
損保ジャパン | ソニー損保 |
---|---|
-0.7% | 10.6% |
ちなみに、業界の平均伸び率は0.6%でした。
ソニー損保は10%を超える伸び率で好調です。
一方の損保ジャパンは、深刻なほどではないものの、前年より少し減らしています。
大手の顧客満足度ランキングでの評判は?
中立性が高いと考えられる3つのランキングでの、2つの自動車保険の、事故対応部門の順位をピックアップしました(いずれも2022年版)。
損保ジャパン | ソニー損保 | |
---|---|---|
価格.com | 5位 | 1位 |
オリコン | 4位 | 2位 |
J.D.パワー | 3位 | 1位 |
3つすべてで、ソニー損保が上回りました。ただし、損保ジャパンの順位も良好です。
ランキングでの口コミ評価は、ソニー損保が上と言えそうです。
【結論】顧客満足度・評判はソニー損保優勢
3つの角度から顧客満足度や評判を比較しましたが、ソニー損保の完勝でした。
もっとも、代理店による対面サポートが必要不可欠、という方々であれば、結論は逆になりそうです。
ソニー損保と損保ジャパンの自動車保険では、総合評価はどちらが上?
お勧め度はどちらが高い?
ここまでの比較の結果をまとめると、下のようになります。
- 補償・サービスの充実度は、損保ジャパンの方が厚い。
- 保険料の割安感は、ソニー損保が勝る。
- 顧客満足度・評判は、ソニー損保が上。
以上のことを踏まえると、ダイレクト型に抵抗がなく、標準的な補償でよいなら、ソニー損保をお勧めします。
ソニー損保
もっと保険料を下げるなら
損保ジャパンからソニー損保に切り替えれば、保険料を安くできます。
ただし、ダイレクト型の中でソニー損保の保険料は高めです。ダイレクト型の候補を増やせば、さらなる節約を期待できます。
手始めに、次のダイレクト型自動車保険はいかがでしょうか。
イーデザイン損保 | セゾン自動車火災 「おとなの自動車保険」 |
---|---|
東京海上日動と同じグループ | 損保ジャパンと同じグループ |
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