イーデザイン損保「&e(アンディー)」と、セゾン自動車火災「おとなの自動車保険」とを、徹底比較しました。
イーデザイン損保「&e(アンディー)」とセゾン自動車火災「おとなの自動車保険」とを、以下のように比較しました。
なお、イーデザイン損保は2つの自動車保険を販売しています。ここで取り上げているのは、2021年に発売された「&e」です。
イーデザイン損保とセゾン自動車火災は特別なライバル関係です。
イーデザイン損保とセゾン自動車火災は、次の2つの点で、特別ならライバル関係と言えます。
- どちらも、大手損保グループのダイレクト損保。
- どちらも、ダイレクト損保の中で後発の会社
大手損保グループのダイレクト損保
この2社は、それぞれ下の大手損保グループに属しています。
東京海上日動は売上高国内トップ、そして損保ジャパンは第2位です。
ダイレクト損保は、歴史が浅くて規模が小さいというイメージがあると思います。
しかし、この2社のように大手企業グループの後ろだてがあれば、安心して任せられます。
どちらも後発のダイレクト損保
現在も営業している、主なダイレクト損保の設立時期、(ダイレクト型への)参入時期を、下図に整理しました。
セゾン自動車火災の設立は1980年代ですが、ダイレクト販売への参入はイーデザイン損保より少し後です。
2つの自動車保険の、補償・サービスを比較しました。
2つの大事な前提
このページで取り上げている2商品に限らず、自動車保険を比較するにあたって、次の2つの点を頭に置いてください。
- 自動車保険のおもな補償内容は損保業界内で統一されているため、商品による差が出るのはプラスαの補償・サービス。
- ダイレクト型自動車保険は、シンプルでわかりやすいことが重視されるため、なおさら補償・サービスに差が出にくい。
こうした事情があるので、補償・サービスの中身が、商品選びの決定打になりにくいです。
2つの自動車保険の特徴を比較
上のような状況なので、2つの商品の補償・サービスに決定的な違いはありません。
そこで、それぞれの商品の特徴的な機能にしぼって、下表にまとめました。
&e(アンディー) | おとなの自動車保険 |
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それぞれ特徴があって、全体的には同等レベルという印象です。
イーデザイン損保は、独自の「安全運転サポート」が注目されます。その反面、ロードサービスが薄いです。
どちらを重く見るかは、人によって異なりそうです。
イーデザイン損保の「安全運転サポート」
「&e」のように、独自の専用機器を加入者全員に配布するのは、過去に例がありません。
このIoTセンサー(車内の水平なところに貼付)と専用スマホアプリを組み合わせて、さまざまなサービスが提供されます。
提供されるのは、以下のような、安全運転に役立つサービスです。
- IoTセンサーが事故を感知すると、スマホに事故連絡ボタンが表示される。
- ふだんの運転をIoTセンサーがチェックし、運転の診断結果をスマホアプリで確認できる。
- スマホアプリに安全運転のヒントが定期的に配信される。
- 「&e」加入者のビッグデータを分析し、その結果を自治体や企業と情報交換。事故のない社会実現に役立てる。
イーデザイン損保「&e(アンディー)」と「おとなの自動車保険」の、保険料水準を比較しました。
2つの自動車保険の保険料水準を、2つの切り口で比較しました。
新規加入の保険料を比較
新規加入の保険料を、7パターンの年齢+等級の組み合わせで比較しました。

比較した7パターンのうち、5パターンで「おとなの自動車保険」のほうが安くなりました。ただし、20代に関しては、「おとなの自動車保険」は圧倒的に高いです。
- 10〜20代は「&e」のほうが確実に安くなる。
- 30代以降は「おとなの自動車保険」の方が安くなる。
更新の保険料を比較
加入1年目から4年目までの保険料を比較しました。35歳10等級で新規加入し、その後、無事故で更新し続けたときの、年払い保険料です。

すべてで「おとなの自動車保険」の方が安くなりました。
複数年で保険料を比べると、「おとなの自動車保険」のほうが安いです。
上の4年間の比較では、金額の差が、1年目は大きく、それ以降はやや小さくなっています。これは「おとなの自動車保険」のインターネット割引の影響です。割引額が2年目から小さくなります。
一方、「&e」にはインターネット割引がありません(年々、等級アップにあわせて安くなります)。
イーデザイン損保とセゾン自動車火災の、顧客満足度や評判を比較しました。
よくあるランキングは、消費者による印象評価のせいか、客観的事実に合致しないことが多く、信頼性が今一つです。
そこで、公表されている公的なデータをもとに顧客満足度や評判を探り、比較しました。
苦情が多いのはどっち?
日本損害保険協会は、協会が受け付けた、各損保会社に関する苦情件数を公表しています。
下表は2021年度の実績です。
イーデザイン損保 | セゾン自動車火災 |
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売上高10億円あたりの苦情件数は、イーデザイン損保5.0件にたいし、セゾン自動車火災3.1件です。
セゾン自動車火災の方が苦情発生率は低いと言えそうです。
公表されているのは、会社全体の苦情件数です。自動車保険以外も含まれています。
つまり、上の比較は、自動車保険の比較というより、各社のサービスレベルの比較です。
自動車保険の解約が多いのはどっち?
損保各社が毎年公表している資料から、自動車保険の途中解約の発生状況がわかります。
解約の原因は商品への不満だけではありませんが、他社より目に見えて解約が多いと、問題を抱えている恐れがあります。
イーデザイン損保 | おとなの自動車保険 |
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売上高10億円あたりの解約高は、イーデザイン損保0.11に対し、セゾン自動車火災0.10です。
差は小さいですが セゾン自動車火災の方が解約発生率は低いと言えそうです。
自動車保険の売上が伸びているのはどっち?
自動車保険は1年更新なので、売上高の変化から、顧客満足度や期待の大きさが、ある程度推測できます。
下表は、それぞれの損保会社の2019年度→2021年度の、自動車保険の売上高の伸び率です。
イーデザイン損保 | おとなの自動車保険 |
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ちなみに、おもな損保の平均伸び率は2.3%でした。
2社とも業界平均を大きく上回っていますが、比較すると、セゾン自動車火災の伸び率が圧倒的に大きいです。
【結論】好評なのは「おとなの自動車保険」
解約発生率は同程度でしたが、解約の少なさと自動車保険の売上の伸びでは、セゾン自動車火災「おとなの自動車保険」が上回りました。
よって、2つの自動車保険の比較では、「おとなの自動車保険」の方が好評と言えそうです。
イーデザイン損保の自動車保険と「おとなの自動車保険」では、総合評価はどちらが上?
ここまでの比較の結果をまとめると、下のようになります。
- 補償・サービスの充実度は同じくらい。ただし、加入者との相性は異なる。
- 保険料の割安感は、10〜20代ならイーデザイン損保、30代以降は「おとなの自動車保険」。
- 顧客満足度が高いのはセゾン自動車火災「おとなの自動車保険」
以上のことを踏まえると、総合的には「おとなの自動車保険」の方がお勧めですが、10〜20代は例外です。
セゾン自動車火災
『おとなの自動車保険』
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