白い4ナンバー・6ナンバー車の保険料相場をご案内します。
このページでは、自家用の4ナンバー・6ナンバー車(小型貨物車)の、自動車保険の相場や、加入にあたってご注意いただきたいことなどを解説しています。
なお、6ナンバーは、その地域で4ナンバーを使い果たしたときに割り振られます。中身に違いはありません。
4ナンバー・6ナンバー車は、小型貨物車です。
4ナンバー・6ナンバー車はこんな車
4ナンバー・6ナンバー車は、ナンバープレートに記載される3ケタの分類番号のうち、1桁目が4または6になっている車両を指します。
また、車検証では、下図のように、《自動車の種別》が「小型」、《用途》が「貨物」と印字されています。
具体的には、以下のような特徴があります。
- サイズが、全長4.7m未満、全幅1.7m未満、全高2.0m未満のすべてを充たす。
- 排気量が2,000cc未満(ディーゼル車は無制限)
- 荷物用床面積が1㎡以上。
他の貨物自動車
自家用での貨物自動車としては、他に下のような車があります。
ナンバープレート | 意味 |
---|---|
普通貨物車。全長、全幅、全高、排気量のいずれかが、小型貨物車の基準を超えているもの。 | |
軽貨物車。全長3.4m以下、全幅1.48m以下、全高2.0m以下、排気量660cc以下、最大積載量350kg以下。 |
5ナンバーに相当するサイズ
4ナンバー・6ナンバーは貨物車ですが、サイズの点では白い5ナンバー車(小型乗用車)に相当します。
そのため、4ナンバー・6ナンバー車を合法的に改造して5ナンバー車(あるいはその逆)にする、という車好きの方々もいらっしゃるようです。
4ナンバー・6ナンバーと5ナンバーのコスト面での違いは以下のとおりです。
- 4・6ナンバーの方が自動車税と重量税が安くなる。
- 4・6ナンバーは、2回目の車検から、毎年車検を通さなければならない。
- 4・6ナンバーの方が、自動車保険の保険料が高い。
トータルでは4ナンバー・6ナンバーのほうが安くなることが多いものの、大きな差にはなりにくいようです。
自動車保険によっては、改造車は申し込みできません(とくにダイレクト型)。
合法な改造でも断られるので、ご注意ください。
4ナンバー・6ナンバー車が、どんな補償内容で自動車保険に入っているかを調べました。
損害保険料率算出機構の統計資料『自動車保険の概況』(2023年4月発行)にて、4ナンバー・6ナンバー(小型貨物車)の加入状況を調べました。
4ナンバー・6ナンバーの自動車保険加入率
登録されている車両のうち、自動車保険に加入している割合は、グラフのとおりでした。
なお、下のグラフには、自動車共済は含まれていません(データがないため)。ですので、実際の加入率はもっと高いです。
4ナンバー・6ナンバーの保険加入率は、全体平均よりやや高いです。
各保険ごとの加入率
続いて、4ナンバー・6ナンバー車の保険ごとの加入率をご覧ください。
%の数字は、自動車保険に加入している人のうち、各保険に入っている人の割合です。
保険 | 加入率 (4ナンバー・6ナンバー) |
加入率 (全体平均) |
---|---|---|
対人賠償保険 | 99.9% | 99.7% |
対物賠償保険 | 99.8% | 99.7% |
人身傷害保険 | 91.1% | 92.8% |
車両保険 | 52.7% | 60.1% |
対人賠償保険と対物賠償保険の加入率は、全体平均と同じく100%近いです。
一方、人身傷害保険と車両保険の加入率は、全体平均より低くなっています。とくに車両保険は目に見えて低いです。
4ナンバー・6ナンバー車の自動車保険(任意保険)の保険料相場を調べました。
統計データに基づく保険料相場
『自動車保険の概況』によると、最近の小型貨物車の保険料全国平均は下のとおりです。
用途・車種 | 年間保険料 | ||
---|---|---|---|
2021年 | 2020年 | 2019年 | |
小型貨物車 (白4,6) |
65,610 | 66,471 | 65,466 |
【参考】小型乗用車 (白5,7) |
56,198 | 57,706 | 57,557 |
4,6ナンバー車(小型貨物車)のほうが高いです。
もっとも、上の金額は、見積もり条件や補償内容の違いを考慮していません。そこで、実際の商品で、条件をそろえて比較しました。
保険料シミュレーション
4ナンバー車(トヨタ・ハイエース - TRH200V)と5ナンバー車(日産・セレナ - GC27)の保険料を、代理店型自動車保険とダイレクト型自動車保険に分けて比較しました。
代理店型自動車保険
損保ジャパンの自動車保険で、35歳15等級の保険料をシミュレーションしました。車両保険なしと車両保険ありの2パターンで比較しました。
車両保険があってもなくても、4ナンバー・6ナンバーの方が高くなりました。
ダイレクト型自動車保険
次に、ソニー損保の自動車保険で、上と同じように保険料を比較しました。
代理店型の損保ジャパンと同じ傾向がみられます。やはり4ナンバー・6ナンバーの方が高くなりました。
自賠責保険の保険料
自賠責保険(強制保険)の保険料も、4ナンバー・6ナンバーと5ナンバーとでは異なります。
4ナンバー・6ナンバーは毎年車検、3ナンバーは2年毎の車検と、車検のタイミングが違うので、12ヶ月あたりの金額を比較しました(2023年度)。
車種 | 保険料 |
---|---|
4ナンバー車 | 12,850円 |
5ナンバー車 | 11,500円 |
4ナンバー・6ナンバーの方が高いですが、金額の差は小さいです。
ダイレクト型は、4ナンバー・6ナンバー車に制限を設けています。
4ナンバー・6ナンバー車は、代理店型自動車保険にはスムーズに入れますが、ダイレクト型自動車保険の場合、すんなりと加入できないことがあります。
知らないとつまづきやすいケースを、以下で説明します。
ダンプ装置付き車両はお断り
ダンプ装置とは、荷台を押し上げ、後方または側方へ傾ける装置のことです。
下図の赤丸で囲まれた部分を指します。
車検証でも確認できます。紙面の右上に、下図のように印字されています。
改造車は合法でもウェブ見積もり・申込お断り
合法的に改造して車検を通すと、車検証に「改」の文字が付記されて、備考欄に改造内容が書き込まれます。
合法的な改造車は、代理店型はもちろん、ダイレクト型自動車保険にも加入できます。
ただし、ウェブ見積もり・申込できないことが多いです。その場合、電話申込になります(インターネット割引なし)。
自動車保険の検討段階では、「改」がないつもりで各社の見積もりを集めて比較し、候補を絞り込んだうえで、損保会社に電話問い合わせしましょう。
なお、電話申込のときは、インターネット割引が適用されません。
法人契約が可能なダイレクト型は少数
法人が契約者になって加入できるダイレクト型自動車保険は限られています。
現在、法人契約が可能なダイレクト型は、以下の会社です。
- SBI損保
- セコム損保
- ソニー損保
- チューリッヒ保険
- 楽天損保
加入にあたって、それぞれ細かな条件があるので、詳細は直接お問い合わせください。
荷物の積載量による制限はない
ダイレクト型自動車保険の大半は、1ナンバー車(普通貨物車)については、最大積載量によって申し込みを制限しています。
しかし、4ナンバー・6ナンバー車には、そのような制限を設けていません。仮に最大積載量が1ナンバー車より大きくても、申し込みできます。
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