メニュー
ページトップ

自動車保険は、高い商品と安い商品に二極化してます。
また、保険料は毎年のように見直され、安さのランキングは刻々と変動しています。

平均して35,000円も保険料を下げている方法を、お試し下さい。

自動車保険の等級制度の仕組みや、損をしないために知っておきたいことを、ご説明します。

自動車保険の仕組みは複雑で、いろいろなことが保険料に影響を及ぼします。

その中でも、とくに重要なものの一つが等級です。

等級は損保業界内で厳格に管理されているので、それを使って保険料を下げる方法は限られています。

その一方、等級制度を理解しないまま自動車保険を使うと、思いがけず損をする危険があります。

このページでは、等級制度の仕組みと、消費者が損をしないために知っておきたいことを説明しています。

等級制度の仕組みをご説明します。等級制度は、保険料と深くかかわっています。

自動車保険の等級は、ほとんどの自動車保険で、1等級から20等級まで設けられています。

初めて加入する人は6等級からスタート

自動車保険に初めて加入するときは、原則として、6等級からスタートします。

ただし例外があります。すでに自動車保険に入っている車を持っている人が、2台目以降を自動車保険に入れるときは、7等級からスタートできます。

等級は人と車のペア毎に割り振られる

自動車保険の等級は、加入者と車のペアに対して設定されます。

すでに加入している人でも、別の車を保険に入れるときは新規扱いです。

ただし、自動車保険に登録している車を新しい車に入れ替えるときは、等級は継続されます。

等級は年1回見直される

自動車保険は、原則1年更新です。その更新手続きのときに、等級が見直されます。

過去1年間に事故で保険を使っていなければ、等級は1つ上がります。

逆に、1年以内に保険を使っていれば、事故の内容によって、1等級または3等級ダウンします(下で詳しく説明しています)。

ところで、保険を使うとは、「自動車保険(任意保険)から保険金が支払われた」ことを指します。

事故の連絡をしただけ、問い合わせただけなどは、使ったことになりません。

また、示談交渉まで手続きが進んでも、結果的に保険金が出なければ、保険を使ったことになりません。

等級の確認方法

等級を確認するもっとも確実な方法は、保険証券を見ることです。事故のときにすみやかに取り出せるよう、保管場所もついでに確認しておきたいです。

また、損害保険会社のウェブサイトで、自分の情報を照会できる自動車保険もあります。

その他に、損害保険会社から、契約内容の確認書類などの郵便物を受け取っているかもしれません。

他社に乗り換えるとき、等級を引き継げる

冒頭にも書きましたが、自動車保険の等級制度は、業界共通のルールです。

だから、他社の自動車保険に乗り換えても、等級を引き継ぐことができます。

たとえば、現在10等級の人が、他社の自動車保険に乗り換えても、無事故なら11等級から始められます。

保険会社を変更しても、等級をリセットできない

等級が下がるのを逃れるために、新規加入のフリをして他社の自動車保険に入ろうとしても、過去の等級はバレてしまいます。

というのは、損害保険会社の間には情報交換制度があって、等級の情報はシェアされているからです。

ただし、13ヵ月以上空白期間を置けば、過去の等級の情報は消えるので、新規加入からやり直せます。

もちろん、空白の13ヵ月間は、無保険になります。

等級ごとの保険料の割引率

等級ごとに保険料がどのくらい割引になるかは、損害保険会社によって異なります。

とは言え、どの損害保険各社も、損害保険料率算出機構の参考純率を踏まえて決めています。

参考純率とは、全損保会社から収集したデータを元に算出された、等級ごとの割引率です。

等級 割引率/割増率
20等級 - 63%
19等級 - 55%
18等級 - 54%
17等級 - 53%
16等級 - 52%
15等級 - 51%
14等級 - 50%
13等級 - 49%
12等級 - 48%
11等級 - 47%
10等級 - 45%
9等級 - 43%
8等級 - 40%
7等級 - 30%
6等級 - 19%
5等級 - 13%
4等級 - 2%
3等級 + 12%
2等級 + 28%
1等級 + 64%

全体の傾向がわかりやすいように、グラフにしました。

割引なしを100としています(赤線)。

自動車保険の保険料の、等級別による変化

スタートの6等級から8等級までは、保険料の減少幅が大きいです。それ以降、20等級まではなだらかに安くなっていきます。

一方、6等級から1等級に向かっては、保険料の上がり方が急激です。

事故で自動車保険を使うと、翌年から等級が下がり、保険料は高くなります。

自動車保険(任意保険)から保険金を受け取ると、次の更新のときに等級がダウンして、保険料が高くなります。

その仕組みを詳しく解説します。

事故の種類によって等級の下がり方は違う

等級制度の視点からは、自動車事故を3種類に分けることができます。

  • 3等級ダウン事故(次の更新時に3等級下がる)
  • 1等級ダウン事故(次の更新時に1等級下がる)
  • ノーカウント事故(等級に影響しない)

以下で、それぞれについて補足説明します。

3等級ダウン事故

対物賠償保険を使ったら、つまり他人に損害を与えて保険を使ったら、ほぼ3等級ダウン事故です。

ただし、自賠責保険で全額賠償できた(=任意保険を使わなかった)ときは、等級ダウンしません。

また、交通事故で車両保険だけを使ったときも、ほとんど3等級ダウン事故になります。こちらに過失がなくても(当て逃げ等)3等級ダウンします。

1等級ダウン事故

火災、盗難、いたずら、台風、洪水、竜巻など交通事故以外の原因で、こちらに過失がない事故で車両保険だけを使ったときは、1等級ダウン事故になります。

つまり、車両保険については、使った原因によって、ダウンする等級数が変わります。

ノーカウント事故

対人賠償保険、対物賠償保険、車両保険以外から保険金を受け取ったときは、ノーカウント事故になります。

たとえば・・・

  • 人身傷害保険
  • 搭乗者傷害特約
  • ファミリーバイク特約
  • 弁護士特約
  • 個人賠償特約
  • ロードサービス

事故があると、同じ等級でも割引が減らされる

等級が下がると、それだけで保険料は高くなります。しかし、それだけでは済みません。さらに高くなる仕組みになっています。それが事故有係数適用期間です。

上で等級ごとの割引率をご覧いただきましたが、あの数字は、無事故だったときの割引率です。

事故有係数適用期間に当てはまると、同じ等級でも、保険料の割引率は低くなります。下でご説明します。

事故があったときの保険料割引率

事故有係数適用期間があるのは7等級以上です。

そこで、事故有係数適用期間中の割引率を、無事故の割引率と比べたのが、下の比較表です。

等級 事故有 無事故
20等級 - 44% - 63%
19等級 - 42% - 55%
18等級 - 40% - 54%
17等級 - 38% - 53%
16等級 - 36% - 52%
15等級 - 33% - 51%
14等級 - 31% - 50%
13等級 - 29% - 49%
12等級 - 27% - 48%
11等級 - 25% - 47%
10等級 - 23% - 45%
9等級 - 22% - 43%
8等級 - 21% - 40%
7等級 - 20% - 30%

事故の有無で、割引率にかなり差があります。

上表をグラフにしたのが下図です。

事故があったときとなかったときの、自動車保険の等級別保険料

事故有係数適用期間の長さ

事故有係数適用期間の長さは、以下のように決められています。

  • 3等級ダウン事故1件につき3年間
  • 1等級ダウン事故1件につき1年間
  • 事故有係数適用期間の上限は6年間

たとえば1年以内に3等級ダウン事故と1等級ダウン事故で2回保険を使うと、次の更新から4年間が事故有係数適用期間となります。

なお、等級ダウンへの対処法については、自動車保険を使うと、保険料が高くなるで説明しています。

事故に備えて保険に入るのに、事故を起こした人にずいぶん厳しい仕組みですね・・・
事故を起こさない人と事故を起こす人との公平性を保つために、こういう仕組みになっているようです。

等級を家族から引き継ぐことで、保険料を節約する方法があります。

自動車保険の等級は利用実績の地道な積み重ねなので、加入者が意図的に増やしたり減らすことは、原則としてできません。

例外として、次の方法があります。

  • 同居する家族の間で、等級を譲る。
  • 亡くなった人の等級を、同居する家族が引き継ぐ。
  • 中断証明書を使って、同居する家族に等級を譲る。

この3つの方法は、手続きに違いがあるので別々に扱いますが、同居の家族間で等級を譲る点は同じです。

同居している家族の間で、等級をゆずる

同居する家族の間で、等級をゆずることができます。

ここでの“ゆずる”は、一方通行を指します。等級を交換することはできません。

そのため、ゆずった側は等級を失います。ゆずった後も引き続き運転するときは、自動車保険に新規加入して、6等級からの再スタートになります。

なお、ここでの“同居”は、実生活の拠点が同じという意味です。たとえば、住民票が同じ住所でも、生活の拠点が異なっていたら、対象外です。

子供の保険料を下げる方法の記事も、あわせてご覧ください。

亡くなった家族の等級を引き継ぐ

同居する家族の中で誰かが亡くなった場合、家族の他の人に等級を引き継ぐことができます。

たとえば親が亡くなった場合、親の自動車保険の記名被保険者を同居の子供に変更すれば、親の等級をそのまま引き継ぐことができます。

中断証明書で、家族の等級を引き継ぐ

自動車保険を止めて(解約するか更新しないで)、そのまま13ヵ月が経過すると、原則として等級は消滅します。

よって、その後に自動車保険を再開すると、6等級からの再スタートになります。

ただし、13ヵ月を超えて等級を温存できる方法があります。

元の損害保険会社に中断証明書を発行してもらうと、10年間等級を温存できます。10年以内に自動車保険を再開すれば、以前の等級の続きから再スタートできます。

そして、この中断証明書を、同居する家族にバトンタッチできます。

たとえば、祖父が運転免許を返納するときに中断証明書を取得しておき、数年後に同居の孫に譲ることができます。

等級を譲る予定はなくとも、自動車保険を止めるときは、とりあえず中断証明書をもらっておきましょう。止める時点で同居していない相手にも、譲ることができます。

サイト メニュー

search engine by freefind
ホーム
➡ 火災保険の比較・相場
読まれている記事
更新情報
inserted by FC2 system