自動車を分類する区分に、ナンバープレートがあります。ナンバープレートによる、保険料の相場を調べました。
ナンバープレートの中で、自動車保険に関係があるのは、地名の右側にある数字です。分類番号と呼ばれます。

といっても、自動車保険に直接関係があるのは、分類番号の左端の一桁です。この数値によって、車の用途や大きさがわかります。
分類番号の左一桁 | 意味 |
---|---|
1 | 普通貨物車。 |
2 | 普通乗合車。普通自動車のうち定員が11名以上の乗用車。 |
3 | 普通乗用車。普通自動車のうち定員が10名以下の乗用車。 |
4 | 小型貨物車。小型自動車のうち貨物用途のもの。 |
5 | 小型乗用車。小型自動車のうち定員が10名以下の乗用車。 |
6 | 小型貨物車。4と同じ。4の番号を使い切ったら、6になる。 |
7 | 小型乗用車。5と同じ。5の番号を使い切ったら、7になる。 |
8 | 特種用途自動車。街宣車、キャンピングカーなど。 |
9 | 大型特殊自動車。ショベルローダー、ホイールローダー、フォークリフト、ロータリー除雪車など。 |
0 | 建設機械。 |
軽自動車の場合は、上の表とは別のルールになっています。
分類番号の左一桁 | 意味 |
---|---|
4, 6 | 貨物車。トラック、バン、ボンネットバンなど |
5, 7 | 乗用車。セダン、ワゴン、SUVなど。 |
8 | 特種用途自動車。冷蔵車、冷凍車、タンク車、福祉車両など。 |
ナンバーによって、自動車保険の取り扱い(=できる、できない)が変わることがあります。以下のことに気をつけてください。
ナンバーは、車両の使用目的に深くかかわっています。
そして、自動車保険では、車の使用目的が、取り扱い方や保険料に影響します。特に、業務用か、日常・レジャー用かの違いは重要です。
ただし、ナンバーによって、自動車保険での車の使用目的が、直ちに決まるわけではありません。自動車保険の申し込みにあたって、車両のナンバーとは別に、車の使用目的を申告します。
業務用のときの、特別な取り扱い
車両の使用目的が業務用だったら、以下の点で、日常・レジャー用とは取り扱いが異なります。
- 等級継承(等級を譲ったり、譲られたり)できないことが多い。
- 運転者年齢条件が適用されないことが多い
- 業務用は、車両保険が高くなりやすい。
- 最大積載量など条件によって、ダイレクト型に申し込めないことがある。
業務用は、できないことが多くて損のように見えます。しかし、そうとは限りません。
たとえば、運転者年齢条件が適用されないということは、保険料が高くなりやすい10~20代だと、業務用の方が保険料は安くなります。
使用目的による保険料の違い
ダイレクト型自動車保険は、車の使用目的と年間走行距離の組み合わせで、保険料が決まります。
車の使用目的が日常・レジャー用のときは、併せて年間走行距離も申告します。
一方、業務用のときは、年間走行距離の申告は不要になります。
そして、年間走行距離が短いときは(10,000km以下)、日常・レジャー用の方が安くなります。
逆に、年間走行距離が長いときは(15,000~20,000km以上)、日常・レジャー用でも保険料はそれなりに高くなり、業務用との差は無くなります。
ソニー損保で、実際に保険料を試算しました。車はトヨタのハイエースワゴンです。車の使用目的と走行距離以外は、条件を同じにして、見積もりました。
年間走行距離 | 業務用 | 日常 レジャー用 |
---|---|---|
5,000km | 104,070円 | 72,880円 |
10,000km | 104,070円 | 88,250円 |
15,000km | 104,070円 | 103,960円 |
20,000km | 104,070円 | 109,390円 |
ソニー損保の場合、20,000km以上では、日常・レジャー用の方が、保険料は高くなります。
業務用か日常・レジャー用かの、判断基準
一つの車両を、仕事にも日常・レジャー用にも使うという場合、判断に迷ってしまいます。
判断の基準は保険会社によって微妙に異なりますが、だいたいのところは似ています。
次のどれかに当てはまれば、業務用と考えください。
- 週5日以上または月15日以上、を業務に使う。
- 車体に店舗・会社等のペインティングなどがあり、業務に使っている。
- 使用頻度は低いけれど、ほとんど業務用に使う。
- 記名被保険者が法人である。
なお、通勤用に限って使っているときは、ほとんどの自動車保険では、日常・レジャー用に分類されます。
車両の違いによる保険料の違い
業務用の車両で、業務に必要な装置を据え付けているときは、そのぶん車両価格が大きくなります。車両保険の保険料も高くなります。
節税のために、乗用車を改造して、貨物車に合法的に改造することがあります。
税金の区分が変わり、車重が軽くなるので、自動車税(軽自動車税)と自動車重量税が安くなります。
ただし、合法であっても、改造車両は、ダイレクト型自動車保険には加入できない可能性があります。
車のナンバーごとの保険料相場と、自動車保険を検討するときに留意していただきたいことを、まとめました。
車のそれぞれのナンバーごとの保険料相場と、自動車保険選びでのポイントを、以下に整理しました。