インターネット割引にまどわされない自動車保険選び
ダイレクト型自動車保険のほとんどがインターネット割引を実施しています。
この割引は割引額が大きいので、消費者にとってありがたい存在なのですが、誤解を招きやすい面があります。

このページでは、インターネット割引について、以下のことを解説してします。
インターネット割引の、ここが要注意です。
インターネット割引は、ほとんどのダイレクト型自動車保険で実施されています。
この割引には、次のような大きな特徴があります。
- 割引額が飛び抜けて大きい。
- 1年目の割引が大きく、2年目から小さくなる。
この2つのことが、具体的にどんなことを引き起こしやすいのか、以下で解説します。
実際の価格水準がわかりにくい
1年間保険を使わないで次の更新を迎えたら、本来なら、1等級アップして、保険料はそのぶん安くなります(下のグラフの緑色の線)。
一方、インターネット割引があると、1年目の保険料はかなり安くなります。しかし、2年目で保険料が高くなります(グラフの赤い線)。
できるだけ長く続ける前提なら、2年目以降の金額で判断する必要がありそうです。
インターネット割引のせいで、各商品の本来の価格水準がわかりにくくなっています。
各社のインターネット割引
2023年4月時点の、各社のインターネット割引を下表にまとめました。
※印があるのは、保険料の大きさにより割引額が変動します。表の金額は最大の割引額です。
損保 | 1年目 | 2年目 以降 |
---|---|---|
アクサダイレクト※ | 20,000円 | 2年目8,000円 その後1,000円 |
イーデザイン損保 | 10,000円 | 2,000円 |
SBI損保 | 12,000円 | 10,000円 |
セコム損保 | 3,500円 | 2,000円 |
セゾン自動車火災 | 14,000円 | 10,000円 |
ソニー損保 | 10,000円 | 2年目5,000円 その後2,000円 |
チューリッヒ保険※ | 20,000円 | 2年目5,000円 その後1,500円 |
三井ダイレクト損保※ | 10,000円 | 2年目6,000円 その後3,000円 |
楽天損保 | 25% | 25% |
割引が2年目で一気にダウンするタイプと、2年かけて段階的にダウンするタイプとがあります。
インターネット割引が特殊な商品
ダイレクト型自動車保険の中で、インターネット割引が特殊な商品を、下にまとめました。
インターネット割引なし |
|
---|---|
割引の大きさが一定 |
|
これらの商品では、無事故で更新を迎える限り、年々安くなっていきます。
1年目の保険料だけで評価するなら、イーデザイン損保「&e」と楽天損保は、ダイレクト型の中で、保険料が高い商品です。
しかし、複数年(3年以上)の保険料で比較すると、価格競争力が高くなります。
インターネット割引を受けるには条件をクリアしなければなりません。
インターネット割引を受けるには、インターネット申込をしなければなりません。
下であげている条件のどれかにひっかかると、インターネット申込できなくなります。
その場合、電話で加入できるかもしれませんが、インターネット割引は受けられません。加入を断られることもあります。

よくあるインターネット申込できないケースを下の表にまとめました。
- 例)
- 契約者が未成年。
- 等級が低い。
- 前年に複数回保険を使った。
- 申し込む車両が改造車や特殊車両(キャンピングカー等)。
- 保険満期日がすでに経過している。
- 中断証明書を利用する。
- 前の契約が長期契約だった。
- 前の契約が途中で解約された。
- 法人契約にしたい、または前年が法人契約だった。
- 今回の加入と同時に、車両を変更する。
インターネット割引の特性を踏まえて、賢い選び方・入り方をしましょう。
ダイレクト型自動車保険に加入するなら、インターネット割引をどのように活かすかが、重要ポイントです。
次の2つの方法が考えられます。
3年間の保険料累計で比較
一つの商品に加入したら、それをできるだけ長く続けたい、という方々は、3年間の保険料累計でコストパフォーマンスを比較しましょう。
もっとも、自動車保険は毎年のように保険料改定されているので、将来の保険料を正確に知ることはできません。
それでも、インターネット割引の大きさの変化を比較すれば、かなり正確に予想できます。
上でご案内した、各社のインターネット割引の一覧表もご活用ください。
毎年商品を見直す
ダイレクト型自動車保険のほとんどで、加入1年目の割引がもっとも大きくなっています。
そうなると、ダイレクト型に関しては、一つの商品を長く続けるより、毎年見直し続けるほうがコストパフォーマンスは良いという結論になります。
ちなみに、毎年見直すための手間はかかりますが、損保会社からペナルティを科されるなどの不利益はありません。
毎年自動車保険を比較検討するのは手間ですが、自動車保険一括見積もりサービスを活用すると、時間と労力をかなり節約できます!
無料の一括見積もりサービスを有効活用すれば、自動車保険選びを効率化できます。
コストパフォーマンス重視で自動車保険を選ぶときは、仮の補償内容でもよいので、検討の早い段階で見積もり比較することをお勧めします。
そうするほうが、結果としては効率的であることが多いです。
もっとも、複数の自動車保険を、見積もり条件をそろえてシミュレーションすることを、難しく感じられるかもしれません。

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このサービスの利用者は、平均して保険料を年間約35,000円節約されているそうです。
