30代の自動車保険の相場をご案内します。新規加入や見直しの参考になさってください。
30代になると、そこそこ順調に等級が上がっていれば、保険料は安くなります。
しかし、結婚・出産・マイホーム購入など生活に変化が起こりやすく、お金のやりくりがシビアになりやすい年代でもあります。

このページでは、そんな30代の保険料相場と、保険料を下げる方法をご案内します。
なお、軽自動車は、保険料の決まり方が一部異なるので、別のページでご案内しています。
30代に入ると保険料相場は安くなります。保険料がどのくらい安くなるかは、等級次第です。
30代の保険料相場は安い
下のグラフは、ソニー損保の自動車保険での、20〜80歳の保険料シミュレーションです。金額は年払い保険料です。
年齢と年齢条件以外の見積もり条件は固定しています(等級は全て6)。年齢条件は、年齢に合わせて最も安くなるように指定しました。

30代〜60代は、保険料が安くなる年代です。この傾向は、ソニー損保に限りません。
自動車保険の価格設定がこうなっていることには、理由があります。
保険料が安くなる理由
下のグラフは、原付以上の運転者の、年代別事故発生率のグラフです。警察庁『平成30年における交通事故の発生状況』からの引用です。

30代後半から60代前半は、事故発生率が低いです。
だから、保険料が安くなります。
個人の実績である等級を上げる
30代は保険料を安くできる年代です。後は、ご自分の利用実績=等級を整えるだけです。
等級が高いほど(数字が大きいほど)、事故を起こしにくいドライバーとみなされ、保険料の割引が大きくなります。
6等級からスタートし、自動車保険を使わない限り、更新ごとに1つずつ高くなります。逆に事故で保険を使うと、次の更新のときに等級がダウンし、保険料は値上がりします。
下の図は、4〜15等級の等級ごとの保険料のイメージです。線が短いほど、保険料は安くなります。
8等級あたりから、保険料の変化がゆるやかになります。このあたりが脱初心者レベルでしょうか?
そして、11等級以降は変化がさらに小さくなって、1等級上がることによる値下がり幅は2%前後です(保険料改定が無かった場合)。
さしあたっては目指せ11等級です。
30代は、年代としての料金設定は低いので、後は個人としての実績をしっかり作らなければ(=等級を上げなければ)ならないのですね。
契約条件(運転者の範囲、年齢条件など)をどうすれば安くなるか、ご存知ですか!?
自動車保険に申し込むときに、たくさんの項目に回答し、選択しますが、そのほとんどが保険料に影響を与えます。
主なものを下表にまとめました。
項目 | 影響 |
---|---|
車の型式・初度登録年月 | 車種・型式・年式によって、各保険の料率が異なる。 |
車の使用目的 | 「日常・レジャー」<「通勤・通学」<「業務使用」の順に高額になる。 |
車を使う地域 | 代理店型は沖縄県かそれ以外かの指定がほとんど。ダイレクト型は都道府県単位で指定する。 |
年間走行距離 | ダイレクト型のみ。距離が長いほど高額になる。 |
生年月日(記名被保険者) | 年齢によって、保険料が上下する。 |
運転免許証の色 | ゴールド免許は保険料が割引される。 |
運転する人の範囲 | せまいほど、保険料は安くなる。 |
年齢条件 | 運転者の年齢の範囲がせまいほど、保険料は安くなる。 |
補償内容 | 保険、特約の内容によって、保険料は変動する。 |
これらの項目は、嘘を指定してそれが発覚すると、保険金が支払われなかったり、契約が解除されます。
ですから、保険料を安くできる車の使い方が可能かの検討が対策の中心になります。
車の使用目的
保険料は「日常・レジャー」<「通勤・通学」<「業務使用」の順に高額になります。
「通勤・通学」や「業務使用」に当てはまるのは、そのために車を平均して月に15日以上使う場合です。
たとえば、通勤に使うのが週に2〜3日なら、「日常・レジャー」で保険に加入できます。
車の使い方を見直すことで、保険料を下げられるかもしれません。
年齢条件、運転する人の範囲
自動車保険では、車を運転する人の範囲を、2つの角度から限定できます。
- 年齢条件
- 運転する人の範囲
保険料を下げるために、次のことを意識してください。
- 日常的に車を使う人にしぼって指定する。
- 他の人が運転するときは、➀その人が自動車保険に入っているときは、それで補償してもらう(他車運転特約)、➁契約内容変更手続きをおこなって、その期間だけ運転者の範囲を広げる、➂1日自動車保険に入ってもう、のいずれかで対処する。
年齢条件
《年齢条件》に、は次のような選択肢が用意されていて、当てはまるものを指定します。
- 全年齢
- 21歳以上
- 26歳以上
- 30歳(または35歳)以上
この選択肢の下になるほど、保険料は安くなりますし、金額の差は大きいです。
運転する人の範囲
以下のような選択肢が用意されています。
- 本人限定
- 本人・配偶者限定
- 家族限定
- 限定なし
最近は、「家族限定」を廃止する商品が増えています。
下の選択肢ほど運転者の範囲が広くなり、保険料が高くなります。
補償内容を点検するときは、対人・対物賠償保険以外の、保険料が高い保険・特約に目をつけましょう。
下表は、セゾン自動車保険『おとなの自動車保険』に、35歳人10等級の人が加入したときの、年払い保険料の内訳です。
保険・特約 | 保険料 |
---|---|
対人・対物賠償保険他 | 39.960円 |
人身傷害保険 (車内外5,000万円) |
3,480円 |
搭乗者傷害保険 (500万円) |
1,890円 |
車両保険 (車両価格100万円) |
26,130円 |
弁護士費用特約 | 3,500円 |
個人賠償責任特約 | 2,200円 |
対人賠償保険・対物賠償保険の保険料が最も大きいです。ここにメスを入れたいところですが、事故の相手の損害の大きさは想定できませんし、億を超える可能性があります。できるだけ手を付けたくありません。
となると、以下の保険が検討対象になります。
車両保険
車両保険の保険料はお車の時価によって前後しますが、いずれにしてもそれなりに大きくなります。

ただし、補償内容について指定できる項目数が多いです。次のような手を打つことができれば、値下げできます。
- 一般型からエコノミー型に変更できるか?
- 保険金額を下げられるか?
- 免責金額を設定できるか?あるいは金額を大きくできるか?
- 車対車免ゼロ特約を外せるか?
- 代車費用の特約を外せるか?
保険料を調整できる余地は大きいので、いろいろお試しください。
人身傷害保険、搭乗者傷害保険
自動車事故で、こちらが亡くなったりケガをするかもしれません。そのための備えが人身傷害保険や搭乗者傷害保険です。

ただ、こちらの治療費が出る保険は他にも複数あります。そうした保険に加入していたら、人身傷害保険や搭乗者傷害保険は不要かもしれませんし、補償を小さくできるかもしれません。
以下のいずれかに該当する方は、人身傷害保険や搭乗者傷害保険の補償内容を点検しましょう。
- 同居する家族も、人身傷害保険に入っている。
- 傷害総合保険に入っている。
- 生命保険、医療保険に加入している。
また、そもそも人身傷害保険と搭乗者傷害保険とでは、補償が重複します。補償の重複は本来はムダです。両方に入っている方は、今一度必要かどうかをご確認ください。
損害保険会社や代理店は、補償の重複に対してけっこう鈍感です。重複しているプランを、割と平気で勧めてきます。
本来、重複は望ましくないので、こちらが主体的に点検しましょう。
30代は保険料の激戦区です。金額が接近しています。必ず比較して選びましょう!
30〜60代は、保険料の激戦区です。各社の保険料が接近します。
下のグラフは、7パターンの見積もり条件で7つのダイレクト型自動車保険の保険料を算出し、最高値と最安値の金額差を表しています。
線が短いほど、最高値と最安値の差が小さい=金額が接近している、ということです。
このグラフからは、30代〜60代では、保険料が接近していることがわかります。
金額差が小さいと、補償やサービスを気に入って、保険料が高い方を選ぶ可能性が高くなります。
ですから、次の2つのことを頭に置いてください。
- 見積もり前に候補をしぼりすぎない。できるだけ多く見積もりする。
- 各社は毎年のように保険料改定しているので、毎年見積もりを比較したい。
コストパフォーマンスの良さで自動車保険を選ぶなら、無料の一括見積サービスをおすすめします。
ほとんどの損保会社は、自社のウェブサイトで、簡単に保険料を見積もりできる仕組みを提供しています。
それでも、複数の自動車保険を比較するのは、けっこう時間と労力がかかります。

というのは、仕組みや用語が異る複数の自動車保険を、内容をそろえて見積もりするのは、意外と難しいからです。
時間と労力がかかっても、正確に見積もりシミュレーションできればよいですが、ミスや誤解があるまま決断する恐れがあります。
そこで、無料の一括見積もりサービスをおすすめします。
一回の入力で、おもな自動車保険の見積もりが、お手元に集まります。
このサービスの利用者は、平均して保険料を年間約35,000円節約されているそうです。
