軽自動車の保険料が安い自動車保険の見分け方を解説します。
安い自動車保険を見つける手順と、ご注意・ご警戒いただきたい点を、実践的に解説しています。
自動車保険ランキングの保険料部門の順位を当てにできない理由
価格コム、オリコンなどの顧客満足度ランキングは、規模の大きな調査にもとづいており、とても参考になります。
ただし、どのくらい参考にできるかは部門によって異なります。
ぶっちゃけ“保険料部門”の順位は、参考にしにくいです。その理由は、次のとおりです。
- ランキングのための調査後に、複数商品が保険料改定を実施している。
- 他人の見積もり結果が、自分に当てはまるとは限らない。
簡単に補足します。
調査後に複数商品が保険料改定
ほとんどの自動車保険が、年に1回以上保険料改定をおこなっています(とくに1月が多い)。
大手調査会社の自動車保険ランキングは年1回の調査なので、その後に保険料改定が複数おこなわれていると考えられます。
ランキング結果は、過去の状況でしかありません。
他人の結果は自分にも当てはまる?
大手調査会社の自動車保険ランキングの投票者のコメントを読むと「商品の中身からすると安く感じられる」というコメントが少なくありません。
このような判断のやり方もあって良いと思いますが、判断基準は人それぞれになってしまいます。
また、代理店型にしろダイレクト型にしろ、見積もり条件や補償内容を変更すると、割安感が変動することがあります。
とくに、「等級」「記名被保険者の年齢」「年齢条件(○○歳以上)」「車の使用目的(日常・レジャー、通勤・通学、業務使用)」「車両保険」などが異なると、割安感も入れ替わりやすいです。
他人の見積もり結果が、自分にも当てはまるとは限らないです。
保険料部門ランキングは、候補をある程度絞り込むときには役に立ってくれます。
しかし、加入する商品を決めるときには参考程度にとどめてください。
候補の絞り込みにあたっては、一括見積りサービスのご利用をお勧めしますが、これらのサービスには抜け穴があります。
無料一括見積もりサービスを有効活用
コストパフォーマンス重視で有力候補を絞り込むなら、無料一括見積もりサービスの有効活用をお勧めします。
具体的には、次のように検討の進めましょう。
以下の無料の一括見積もりサービスは、損害保険各社と連携しているので、候補を絞り込んだ後で、それぞれの商品のウェイブサイトにて、さらに細かくシミュレーションできます。
一括見積もりサービスの抜け穴
実は、加入1年目の保険料が安くても、その商品の価格水準が安いとは限らないです。インターネット割引があるからです。
ダイレクト型自動車保険の大半がインターネット割引をおこなっています。割引方法は商品によって異なりますが、次のような共通する特徴があります。
- 他の割引より、割引額がかなり大きい。
- 割引額は、2年目以降ダウンする(ダウンの大きさは商品による)。
- 割引額は、2年目からまたは3年目から固定になる。
つまり、3年目の保険料が、各商品の本来の価格水準と言えます。
例として、6つの自動車保険で、加入1年目と3年目の保険料を見積もりし(いずれも35歳10等級)、安さの順位を比べました。1位が最も安いです。
1位のSBI損保以外は、すべて順位が異なっています。
この中で、アクサダイレクト、チューリッヒ「スーパー自動車保険」の2商品は、1年目と3年目の差がとくに大きいです。
コストパフォーマンスを重視する方々にとっては地雷商品です。
補償プラン作成の自由度が高い商品は、安さを期待できます。
補償プラン作成の自由度が高い商品なら、あちらこちらをスリム化して保険料を節約できます。
とことん安くできるセコム損保
セコム損保は、日本最大の警備保障会社セコムのグループ会社です。
以下の3つの値下げ機能があり、競合商品より安くできる可能性が高いです。
- 対物賠償責任保険に免責額(最大20万円)を設定できる。
- 高齢運転者除外特約を付けると、70歳以上が補償対象外になる(記名被保険者が35歳~69歳のときのみ可能)。
- 人身傷害保険を搭乗者傷害保険に変更できる。
35歳10等級車両保険なしの見積もり条件で、安さに定評がある2商品と保険料を比較しました。
青い文字が同一条件のときの保険料、赤い文字がとことん補償をけずったときの保険料です(いずれも年払い保険料)。
保険会社 | 同一条件 | とことん 安く |
---|---|---|
SBI損保 | 23,870円 | 21,470円 |
セコム損保 | 22,990円 | 15,170円 |
チューリッヒ「ネット専用」 | 19,730円 | 17,960円 |
セコム損保は、同一条件の保険料もなかなか安いですが、とことん補償をスリム化すると、チューリッヒ「ネット専用自動車保険」よりも安くなりました。
けずってはいけない補償
補償をけずると、事故のときの負担が増えます。慎重にご判断ください。
とくに警戒していただきたいのが、対物賠償保険の保険金額を下げるという節約方法です。複数の商品で可能になっていますがハイリスクです。
下図のように、損害賠償額が高額になったときに、保険金では足りない分は自己負担になります。
ちなみに、セコム損保のように免責額を設定するだけなら、リスクは有限です。最悪の場合でも、免責額分を自己負担するだけです(下図)。
見積もり条件をそろえて、おもな自動車保険を比較するなら、無料の保険料一括見積もりサービスが近道です。
自動車保険の保険料は、いろいろな条件が積み重なって決まります。
あなたの条件で見積もりしたら、上の商品以外にも、魅力的な選択肢があるかもしれません。
検討の早い段階で候補を絞るのではなく、できるだけ幅広く見積もりをとって比較していただきたいです。
しかし、仕組みや言葉遣いが異なる複数の自動車保険を、同じ条件設定で見積もりするのはけっこう負担ですし、ミスの恐れがあります。
そこで、以下の保険料一括見積もりサービス(無料)をおすすめします。
1回の入力で、おもな自動車保険の見積もりが、一気に集まります。
このサービスの利用者は、平均して保険料を年間約35,000円節約されているそうです。