ソニー損保の自動車保険と、セゾン自動車火災『おとなの自動車保険』とを、徹底比較しました。
人気のある2つの商品、ソニー損保の自動車保険とセゾン自動車火災『おとなの自動車保険』とを、以下のように比較しました。
ソニー損保とセゾン自動車火災とは、歴史が浅く規模の小さなダイレクト損保ですが、経営基盤は強力です。
どちらも大手企業グループのダイレクト損保
この2社は、それぞれ下の大手企業グループに属しています。
ソニーも損保ジャパンも、業種は異なりますが、それぞれの分野で日本を代表する企業です。
経営基盤の安定感という点では、ソニー損保もセゾン自動車火災も不安はありません。
売上高ではソニー損保が大きくリード
下のグラフは、2022年度末のおもな損保会社の売上高ランキングです。
この2社は、全体では8位と9位、ダイレクト損保の中では1位と2位と、順位は接近しています。
ただし、売上高の大きさはソニー損保が2倍以上あります。
2つの自動車保険の、補償・サービスを比較しました。
2つの大事な前提
このページで取り上げている2商品に限らず、自動車保険を比較するにあたって、次の2つの点を頭に置いてください。
- 自動車保険のおもな補償内容は損保業界内で統一されているため、商品による差が出るのはプラスαの補償・サービス。
- ダイレクト型自動車保険は、シンプルでわかりやすいことが重視されるため、なおさら補償・サービスに差が出にくい。
こうした事情があるので、補償・サービスの中身が、商品選びの決定打になりにくいです。
2つの自動車保険の特徴を比較
上のような状況なので、2つの商品の補償・サービスに決定的な違いはありません。
そこで、それぞれの商品の特徴的な機能にしぼって、下表にまとめました。
ソニー損保 | おとなの自動車保険 |
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「おとなの自動車保険」は、✪「年齢条件」の指定が不要、✪車両保険の設定がきめ細かくできる、✪ロードサービスを外せる、など補償内容の指定方法は個性的です。
しかし、補償・サービスの中身そのものはごく標準的で、クセがありません。
ソニー損保の補償・サービスも標準的なので、この2つの自動車保険の補償・サービスはほぼ互角と言えそうです。
ソニー損保の自動車保険と「おとなの自動車保険」の、保険料水準を比較しました。
標準の保険料
新規加入の保険料を比較
新規加入の保険料を、7パターンの年齢+等級の組み合わせで比較しました(2023年1月)。
新規の保険料は、10〜20代を除いて、「おとなの自動車保険」のほうが安くなりやすいと言えそうです。
更新の保険料を比較
加入1年目から4年目までの保険料を比較しました。35歳10等級で新規加入し、その後、無事故で更新し続けたときの、年払い保険料です。
どちらも、2年目でいったん高くなります(等級が上がっているにもかかわらず)。その後、「おとなの自動車保険」は3年目から減少しますが、ソニー損保が減少に転ずるのは4年目からです。
こうした違いの原因は、2つの商品のインターネット割引の違いにあります。
いずれにしても、複数年で保険料を比べても、「おとなの自動車保険」の方が安いです。
ソニー損保のキャッシュバックプラン
ソニー損保には、保険料が安くなる「安全運転でキャッシュバックプラン」があります。
専用のスマホアプリで運転の安全性を得点化し、その得点に応じてキャッシュバックされる金額が決まります。
過去の実績を見ると、加入者の80%強が30%のキャッシュバックを受けているので、難易度は低めです。
そこで、30%キャッシュバックされたときの実質負担額を、「おとなの自動車保険」と比較しました。
新規加入の保険料を比較
上と同じく7パターンで比較しました。
7パターン中6パターンで、ソニー損保のほうが安くなりました。
ただし、35歳〜65歳の4パターンはわずかな差です。
更新の保険料を比較
続いて更新後の保険料を、やはり上と同じ方法で比較しました。
4年ともソニー損保のほうが安いものの、3年目からは差がほとんど無くなります。
ソニー損保の方は、毎年キャッシュバックの条件をクリアし続けなければなりません。
難易度は高くありませんが、それを面倒と感じる方々には、「おとなの自動車保険」の方が好ましいかもしれません。
ソニー損保の自動車保険とセゾン自動車火災「おとなの自動車保険」の、顧客満足度や評判を比較しました。
よくあるランキングは、消費者による印象評価のせいか、客観的事実に合致しないことが多く、信頼性が今一つです。
そこで、公表されている公的なデータをもとに顧客満足度や評判を探り、比較しました。
苦情が多いのはどっち?
日本損害保険協会は、協会が受け付けた、各損保会社に関する苦情件数を公表しています。
これをもとに、過去2年度のダイレクト損保の苦情発生率をランク分けしました(枠内の並び順は50音順)。
苦情の量 | 2022年度 | 2021年度 |
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少ない |
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やや少ない |
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ふつう |
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やや多い |
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|
多い |
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ソニー損保の方が苦情発生率は低いです。
ただし、セゾン自動車火災も、苦情が多い損保会社ではありません。ソニー損保のがんばりが目をひきます。
自動車保険の解約が多いのはどっち?
損保各社が毎年公表している資料から、自動車保険の途中解約の発生状況がわかります。
下は2022年度の、おもな損保会社の、自動車保険解約発生率ランキングです(1位がもっとも解約が少ない)。赤い文字がダイレクト型です。
順位 | 会社名 |
---|---|
1位 | SBI損保 |
2位 | ソニー損保 |
3位 | 三井ダイレクト損保 |
4位 | セゾン自動車火災 |
5位 | AIG損保 |
6位 | 共栄火災 |
7位 | 三井住友海上 |
8位 | イーデザイン損保 |
9位 | アクサダイレクト |
10位 | あいおいニッセイ同和 |
11位 | 日新火災 |
12位 | 損保ジャパン |
13位 | 東京海上日動 |
14位 | セコム損保 |
15位 | 楽天損保 |
16位 | チューリッヒ保険 |
どちらも優秀ですが、比べるとソニー損保優位です。加入者の満足度はどちらも高いようです。
自動車保険の売上が伸びているのはどっち?
自動車保険は1年更新なので、売上高の変化から、顧客満足度や期待の大きさが、ある程度推測できます。
下表は、それぞれの損保会社の2020年度→2022年度の、自動車保険の売上高の伸び率です。
セゾン自動車火災 | ソニー損保 |
---|---|
19.7% | 10.6% |
ちなみに、業界の平均伸び率は0.6%でした。
2社とも業界平均を大きく上回っていますが、2つを比較すると、セゾン自動車火災が優勢です。
【結論】ソニー損保優勢だが、「おとなの自動車保険」も良好
3つのデータから顧客満足度や評判を探りましたが、2勝1敗でソニー損保が優勢です。
もっとも、ご覧いただいたように、セゾン自動車火災『おとなの自動車保険』もかなり好評です。
ソニー損保の自動車保険と「おとなの自動車保険」では、総合評価はどちらが上?
ここまでの比較の結果をまとめると、下のようになります。
- 補償・サービスの充実度は同じくらい。
- 保険料の割安感は「おとなの自動車保険」が優勢ですが、ソニー損保のキャッシュバックプランを選択すると、逆転の可能性が高いです。
- 顧客満足度は、ソニー損保優勢だが、「おとなの自動車保険」も良好。
ソニー損保はキャッシュバックプランを選ぶかどうかでコストパフォーマンスが大きく変わります。一方の「おとなの自動車保険」はもともと見積もり条件しだいで損得が激変します。
単純に優劣を決めることはできません。
ニーズに合ったほうを選んでください。
コストパフォーマンスの良さで自動車保険を選ぶなら、無料の一括見積サービスをおすすめします。
上の2つの自動車保険をご自分の見積もり条件で比較したいとか、他のダイレクト型も含めて比較したいとお考えなら、無料一括見積サービスのご利用をお勧めします。というのは・・・
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このサービスの利用者は、平均して保険料を年間約35,000円節約されているそうです。