事故当日の初期対応を、遅い時間までやってくれることがそんなに重要ですか?
最近は下火になってきましたが、一時期は、ダイレクト型自動車保険の多くが、初期対応の早さを盛んにアピールしていました。
もちろん初期対応は早いほうがいいですが、自動車保険選びの決め手になるほど重要とは思えません。
そうした考えを前提に、おもなダイレクト型自動車保険の初期対応の現状を解説します。
事故直後の初期対応の早さが、さほど重要ではない理由。
相手方が早期に動くとは限らない
事故対応を単独で進めることはできません。事故の相手方、修理工場、医療機関、目撃者などと連絡を取り合いながら、進めていきます。
たとえ、こちらの損害保険会社だけが24時間動ける体制でいても、相手が業務時間外なら、状況は動きません。

損害の大きさ等が確定しないと進まない
自動車保険から出る保険金のほとんどは、損害の大きさに応じた金額になります。
ということは、保険金を受け取るのは、早くとも修理なり治療なりが終わった後になります。
損害保険会社の始動が1〜2日早くても、実質的なメリットは乏しいです。むしろ、修理や治療を早く始めたいです。

代理店型の初期対応が早いのか?
ダイレクト型自動車保険は、代理店がないぶん、顧客サポートを不安視されがちです。
そうした消費者の不安をぬぐうために、初期対応の早さのアピール合戦が始まったのかもしれません。
しかし、代理店型自動車保険の初期対応が、ダイレクト型と比べてとくに早いわけではありません。
代理店型に優位があるとすれば、事故対応中の加入者のケアが手厚くできることでしようか・・・

代理店型自動車保険でも、事故対応は損保会社本体がおこないます。事故対応の対顧客窓口も損保会社本体が受け持ちます。
ただし、普通に気が利く代理店なら、加入者に連絡して不安や不満を解消するなど、加入者をケアします。そうした動きが、多少なりとも加入者の安心感につながります。
ダイレクト型自動車保険の各商品の初期対応を調べました。
ダイレクト型自動車保険の各商品の初期対応(事故当日中に初期対応する条件)を、下表にまとめました。
会社名 | 事故当日中に初期対応する条件 |
---|---|
アクサダイレクト | 平日17:00までに受け付けた事故は、当日中に初期対応。 |
イーデザイン損保 | 原則として、すべて当日に初期対応する。 |
SBI損保 | 平日19:00、土日休日17:00までに受け付けた事故は、当日中に初期対応。 |
セコム損保 | 17:00までに受け付けた事故は、当日中に初期対応。 |
セゾン自動車火災 | 受付時刻に関係なく、初期対応は20:00までおこなう。 |
ソニー損保 | 20:00までに受け付けた事故は、当日中に初期対応。 |
チューリッヒ保険 | 20:00までに受け付けた事故は、当日中に初期対応。 |
三井ダイレクト損保 | 受付時刻に関係なく、初期対応は19:00までおこなう。 |
楽天損保 | 受付時刻に関係なく、損保会社からの連絡は17:00まで。 |
上の表からはわかりにくいですが、大きく分けると、➊初期対応の報告を早くするグループ、➋担当者の決定と加入者への連絡(あいさつ?)を早くするグループ、の2グループになります。
➋のグループの損保会社は、初期対応の早さより、専任の担当者が早く決まることの安心感を重要視しています。
上の表を見ると、アクサダイレクトだけは休日には動いてくれないようですね。ほかは、時間の違いはあるものの、対応してくれるのですね。
自動車保険の品質は、事故対応の評判や顧客満足度で判断しましょう。
初期対応を比較すると、損保各社の姿勢の違いは見えてきますが、それだけで事故対応の品質を判断するのは無理があります。
ダイレクト型自動車保険には代理店がないため、常に窓口となってくれる担当者が決まっていません。そのため、事故のときに加入者が不安感を抱く恐れが大きいです。
ですから、ダイレクト損保が早く担当者を決めて、あいさつ&初期対応の報告を極力当日にしようとする姿勢は適切だと思います。
しかし、事故対応の品質は、その後の彼らの仕事ぶりで判断すべきです。

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