見積もりの条件を少し変えるだけで、安い自動車保険は入れ替わります。
自動車保険の保険料体系は、商品によって異なります。そのため、見積もり条件を変えると、安い自動車保険は入れ替わります。
とくにダイレクト型自動車保険で、そういうことが起こりやすいです。
そのため「世間では安いと評判の商品だけど、自分にとってはそうでもない」ということが起こりえます。

このページでは、そういうことが起こりやすいケースと、その対策を解説します
ダイレクト型自動車保険で、見積もり条件によって割安感が変動しやすい理由。
1996年の保険業法の改定により、自動車保険の保険料は自由化されました。現在では、代理店型であろうと、ダイレクト型であろうと、見積もり条件を変えると割安感も変動します。
ただし、ダイレクト型の方がその傾向が強いです。なぜなら、ほとんどのダイレクト型が、リスク細分の考え方をとっているからです。
リスク細分
ここでいうリスクとは、自動車事故の起こりやすさです。
ダイレクト型自動車保険のほとんどが、事故が起こりやすい人と起こりにくい人とで、保険料にしっかり差をつけよう、という姿勢をとっています。
最悪の場合、加入申込しても、断られることがあります。
リスクの分かれ目
加入・更新するときに、申告したり指定する項目のうち、“告知事項”となっているものは、ほぼ保険料に影響を与えます。
たとえば、次のような項目です。
- 等級
- 年齢(生年月日)
- 車の型式
- 車の使用目的
- 年間走行距離
- 運転する人の範囲
- 年齢条件
- 車を使う地域
もちろん、項目によって、保険料への影響の大きさは異なります。以下で、影響の大きなケースをご案内します。
運転する人によっても、保険料の安さは変動します。
運転する人と保険料との関係には、たいてい次の3つのことが当てはまります。
- 等級が高いほど保険料は安くなる(ただし事故のときは別)。
- 30〜60代の保険料が安くなりやすい。
- 運転する人の範囲が狭いほど、保険料は安くなりやすい。
ただし、どのくらい安くなるか(高くなるか)の程度の大きさは、商品によって異なります。
「年齢」+「等級」と保険料
下のグラフでは、アクサダイレクトとチューリッヒ「スーパー自動車保険」の保険料を、2パターンの「年齢」と「等級」の組み合わせで比較しています。
どちらも55歳の方が安くなっています。しかし、安くなる幅の大きさはかなり違っています。
「年齢条件」と保険料
下のグラフでは、アクサダイレクトとイーデザイン損保「&e」の保険料を、2つのパターンで比較しています。
10〜20代は、他の年代より事故発生率が高いです。よって、年齢条件を「全年齢」にして、10〜20代を補償範囲に含めると、保険料は一気に高くなります。
ただし、保険料の上がり幅は、商品によってかなり差があります。
車の使い方によっても、保険料の安さは変動します。
「車の使用目的」(日常・レジャー、通勤・通学、業務使用」)や「年間走行距離」も保険料に影響を与えます。
車の使用頻度や走行距離が少ないほど、保険料は安くなりますが、どのくらい安くなるかは商品によります。
下のグラフでは、セゾン自動車火災「おとなの自動車保険」と三井ダイレクト損保の保険料を、2パターンの年間走行距離で比較しています。
セゾン自動車火災「おとなの自動車保険」の方が、事故発生率が低い人たち(=走行距離が少ない人たち)を優遇する価格設定していることがわかります。
補償内容によっても、保険料の安さは変動します。
どんな補償内容にするかでも、どの商品が割安かは変動します。とくに影響が大きいのは車両保険です。
下のグラフでは、ソニー損保とイーデザイン損保「&e」の保険料を、車両保険を付けるか付けないかで比較しています。
車両保険を付けるかどうかで、安い商品は入れ替わります。
保険料についての口コミ情報を探すより、ご自分の見積もり条件で保険料比較しましょう。
インターネットで自動車保険の口コミ情報を探すと、保険料ついての情報が数多く見つかります。それらは参考になりますが、決め手にはなりません。その理由は以下の2つです。
- 見積もり条件によって安い商品は異なるので、他人の体験が自分に当てはまるとは限らない。
- 保険料は毎年のように改定されるので、口コミ情報が古い可能性が大きい。
口コミ情報をもとに候補をしぼってしまうと、ご自分にとってオトクな商品をもらす危険があります。
検討の早い段階で、いったん見積もり比較することをお勧めします。
ただし、主要な商品を条件を同じにして見積もりするのは、意外と負担になります。それに、判断ミスして異なる条件で見積もりしてしまう恐れがあります。
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このサービスの利用者は、平均して保険料を年間約35,000円節約されているそうです。