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近年、火災保険は値上がりを続けています。勧められるままに加入するのは危険です。
また、補償は同じでも、保険金を払いしぶる保険会社があります。あなたの保険は大丈夫ですか!?

しっかり比較して、納得して選びましょう!

東京海上日動の火災保険の、補償内容、顧客満足度、企業としての信頼性などを、徹底解説します。

東京海上日動は損保業界で売上高No.1の損害保険会社です。

そんな東京海上日動の火災保険について、以下のことを解説します。

東京海上日動の、企業としてのプロフィールをご案内します。

東京海上グルーブの中核企業

日本国内には、3つの巨大な損保グループがあります。MS&ADインシュアランスグループ(あいおいニッセイ同和、三井住友海上など)、SOMPOグループ(損保ジャパンなど)東京海上グループ(東京海上日動など)の3つです。

2022年度の、3つの損保グールプの市場シェアは、以下のとおりです(MS&ADホールディングスの公開資料)。

MS&AD 33% 東京海上 28% SOMPO 25% その他

東京海上グループは第2位のシェアです。

東京海上日動の損害保険市場での存在感

下のグラフは、火災保険を販売しているおもな損害保険会社の、2022年度売上高(全商品)のグラフです。

東京海上日動は、会社単体では国内No.1です。

次のグラフは、火災保険だけの売上高を表しています。

こちらでは国内2位に後退しました。といっても、売上高そのものは膨大です。

東京海上日動は代理店型

損害保険会社は、代理店を通じて販売する損保ダイレクト損保(=ネット通販専門の損保)に分けられます。

東京海上日動は代理店がある損保です。

代理店は加入者の窓口となります。手続きをしてくれるだけではなく、相談にのったり、提案をしてくれます。

【ネット通販で加入】 損保会社 消費者 ネット、電話等 【代理店から加入】 損保会社 消費者 代理店

代理店のアフターサービスが、代理店がある保険のメリットです。

一方、代理店の営業時間にあわせなければならないことがあります。

東京海上日動の火災保険の補償内容の特徴を調べました。

火災保険はどの商品でも基本的な補償内容は同じです。違うのは、追加できる機能の豊富さと、補償プラン設計の柔軟性です。

柔軟性が高い商品ほど、ムダのない補償プランを設計できて、ムダな出費を防ぐことができます

東京海上日動の火災保険のおもな機能を、以下にまとめました。枠で囲まれている補償はグループとして扱われます。

【損害保険金】 ■ 火災 ■ 破裂・爆発 ■ 落雷 自動セット ■ 風災・雹災 ■ 雪災 自動セット ■ 水災 選べる ■ 水濡れ ■ 盗難 ■ 外部からの衝突等 自動セット ■ 破損・汚損 選べる 【費用保険金】 ■ 損害範囲確定費用 ■ 仮修理費用 ■ 残存物片づけ費用 自動セット ■ 修理付帯費用 ■ 損害拡大防止費用 ■ 権利保全行使費用 ■ 失火見舞金 ■ 水道修理費用 ■ 地震火災費用 自動セット ■ 臨時費用 選べる ■ 類焼損害費用 選べる 【地震保険】 ■ 地震上乗せ特約 選べる 【その他】 ■ 個人賠償 選べる ■ 弁護士費用 選べる ■ 借家人賠償 選べる

補償は盛りだくさんです。上にあげた以外にも、個別のニーズに応えられる特約が用意されています。

しかし、自動セットがとても多くて、個別ニーズに合わせるための、補償プラン設計の柔軟性はかなり低いです。

なお、地震保険に地震上乗せ特約が用意されています。保険金が上乗せされて、全損のときは100%補償されます。これはセールスポイントです。

東京海上日動の顧客満足度を、統計データ等から客観的に分析しました。

火災保険の保険金の金額は、実際の損害を踏まえて、損保会社が算定します。ですから、次の2つの点は、補償内容と同じくらい重要です。

  • 保険金算定での気前の良さ、納得感。
  • 保険金支払いまでのスピード感。

問題なのは、これらのことを何を元にして判断するかです。

ネットのランキングは参考にならない

保険を利用した人たちの口コミ情報として、ネットのランキングがあります。残念ながら、これらはあまり当てにできません。

下表は、価格.comの火災保険人気ランキングの順位と、火災保険の売上高の順位を並べています。

価格.com
順位
損保会社 売上順位
1位 ソニー損保 10位
2位 楽天損保 11位
3位 日新火災 7位
4位 セゾン自動車火災 14位
5位 東京海上日動 2位
6位 ジェイアイ傷害火災 13位
7位 損保ジャパン 1位
8位 セコム損保 8位
9位 三井住友海上 3位
10位 あいおいニッセイ同和損保 4位

売上高=人気、とは言えないとしても、この2つの間にある程度の関係はあるはずです。

売上高からかけ離れたランキングは、信頼しにくいです。

例として価格.comのランキングを引用させてもらいましたが、他のネットのランキングも似た状況です。

客観的な統計を分析する

顧客満足度をできるだけ客観的に判定するために、統計データを活用しました。

ただし、もともと顧客満足度を判定するためのデータではないので、類推が混ざっています。

保険金支払いのスムーズさ

損保各社の年次報告書に記載されている発生損害率を3年度分比較し、ランク分けしました。

気前がいい
  • あいおいニッセイ同和
  • SBI損保
  • セコム損保
  • ソニー損保
  • 日新火災
  • 楽天損保
ふつう
  • 共栄火災
  • 三井住友海上
やや渋い
  • 損保ジャパン
  • 東京海上日動
渋い
  • AIG損保
  • ジェイアイ傷害火災
  • セゾン自動車火災
  • チューリッヒ保険

東京海上日動の保険金の支払いはやや渋いです。

苦情の発生状況

日本損害保険協会が公表している、協会が受け付けた損保各社に対する苦情件数をもとに、過去2年度の各社の苦情発生状況をランク分けしました。

ただし、代理店型損保とダイレクト損保は、サポート体制・商品ラインナップ・法人契約の有無などの違いから、同じステージで比較できません。

下表は、東京海上日動を含めた代理店型損保のランク分けです。

苦情の量 2022年度 2021年度
少ない
  • AIG損保
  • あいおいニッセイ同和
  • あいおいニッセイ同和
  • 三井住友海上
  • AIG損保
やや少ない
  • 三井住友海上
  • 損保ジャパン
  • 損保ジャパン
ふつう
  • 東京海上日動
  • 日新火災
  • 東京海上日動
やや多い
  • 共栄火災
  • 共栄火災
多い
  • 日新火災

東京海上日動は苦情は多くも少なくもないです。

解約の発生状況

損保各社の年次報告書をもとに、火災保険の解約発生率を算出し、ランク分けしました。

解約の原因は商品・サービスへの不満だけではありません。とは言え、他社より大幅に多いときは、何か問題がありそうです。

解約の量 2022年度 2021年度
少ない
  • チューリッヒ保険
  • ソニー損保
  • チューリッヒ保険
  • ソニー損保
  • SBI損保
やや少ない
  • 東京海上日動
  • SBI損保
  • 東京海上日動
  • 損保ジャパン
  • 日新火災
  • 共栄火災
  • 三井住友海上
  • セコム損保
ふつう
  • 日新火災
  • AIG損保
  • 三井住友海上
  • ジェイアイ傷害火災
  • セゾン自動車火災
  • 損保ジャパン
  • セコム損保
  • あいおいニッセイ同和
  • AIG損保
  • セゾン自動車火災
やや多い
  • 共栄火災
  • あいおいニッセイ同和
  • ジェイアイ傷害火災
多い
  • 楽天損保
  • 楽天損保

東京海上日動の解約はやや少ないです。

売上の伸び

顧客満足度が低いと、保険契約更新のときに、顧客が他社に流出してしまいます。

売上高が継続的に伸びている商品なら、顧客の流出が少ないと考えられます。

そこで、損保各社のここ2年の火災保険の売上の伸びを調べて、3段階にランク分けしました。

「順調」は2年連続増加、「不調」は2年連続減少した会社です。

順調
  • 共栄火災
  • ジェイアイ傷害火災
  • ソニー損保
  • 損保ジャパン
  • チャブ損保
  • 東京海上日動
ふつう
  • あいおいニッセイ同和
  • SBI損保
  • セゾン自動車火災
  • チューリッヒ保険
  • 日新火災
  • 三井住友海上
不調
  • AIG損保
  • セコム損保
  • 楽天損保

東京海上日動の顧客流出は少ないです。

〔結論〕東京海上日動の顧客満足度

ここまでの分析結果をまとめました。

  • 保険金の支払いはやや渋い。
  • 苦情は多くも少なくもない。
  • 解約はやや少ない。
  • 顧客流出は少ない。

東京海上日動の顧客対応は良さそうですが、金払いが良いとは限らないようです。

東京海上日動の火災保険の保険料を、相場(おもな商品の平均)と比較しました。

3パターン(マンション、戸建てT構造、戸建てM構造)で東京海上日動の保険料を見積もりし、相場(おもな商品の平均)と比較しました。

マンション 東京海上日動 相場 戸建T構造 戸建M構造 0 10万円 20万円 30万円

比較した3パターンとも、相場よりわずかに安くなりました。

自動セットされる補償が手厚いことを考慮すると、コストパフォーマンスは良さそうです。

自動セットの補償が多くて、補償プラン設計の柔軟性は低いそうなので、ここからさらに安くするのは難しい、ということですよね・・・

【結論】東京海上日動の火災保険についての評価をまとめました。

東京海上日動の火災保険の評価をまとめると、次のようになります。

補償
  • 補償プラン設計の柔軟性はやや低い。
  • 補償は手厚い。
  • 地震保険に地震上乗せ特約がある。
品質
  • 顧客対応は良好だが、保険金支払いはやや渋い。
保険料
  • 補償の厚みを考えると、保険料は良心的。

東京海上日動の火災保険は、相場に近い金額で手厚い補償が手に入ります。

手厚い補償を望まれる方々にとっては、有力な選択肢の一つになりそうです。

ただし、相場の近辺はライバルがひしめいています。ご自身の見積もり条件で保険料シミュレーションし、比較して選んでください。

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複数の火災保険の見積もりを、ひとつひとつ条件をそろえて実施するのは、なかなか手間と時間がかかります。

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