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近年、火災保険は値上がりを続けています。勧められるままに加入するのは危険です。
また、補償は同じでも、保険金を払いしぶる保険会社があります。あなたの保険は大丈夫ですか!?

しっかり比較して、納得して選びましょう!

楽天損保の火災保険の、補償内容、顧客満足度、企業としての信頼性などを、徹底解説します。

楽天損保は、楽天グループの損害保険会社です。

楽天損保としての営業開始は2018年と最近ですが、前進は1951年創業の朝日火災でした。

そんな楽天損保の火災保険について、以下のことを解説します。

楽天損保の、企業としてのプロフィールをご案内します。

楽天グループの損害保険会社

楽天グループは、保険業界にも積極的に進出しています。

楽天インシュアランスホールディングスが保険関係のグループ会社をまとめています。その傘下の会社は、2024年1月現在、次の4社です。

  • 楽天インシュアランスプランニング
  • 楽天生命
  • 楽天損保
  • 楽天少額短期保険

楽天損保の損害保険市場での存在感

下のグラフは、火災保険を販売しているおもな損害保険会社の、2022年度売上高(全商品)のグラフです。

楽天損保は15社中14位と、かなり小さいです。

次のグラフは、火災保険だけの売上高を表しています。

楽天損保の順位は15社中11位です。火災保険は得意なジャンルのようです。

楽天損保は実質的にネット保険

楽天損保の保険には、代理店から加入することも、インターネットから加入することもできます。

ただし、2023年3月末時点で、楽天損保の代理店は全国に3,158店しかありません(東京海上日動の代理店数は44,761店)。しかも減少傾向にあります。

これでは、代理店からのサポートを満足に受けられるのか不安になります。

これから新規で加入するなら、インターネット申込みを前提に考えたほうが、スムーズに進みそうです。

インターネットから加入すると代理店加入よりも顧客のやることは多くなりますが、10%のインターネット割引があるので、保険料を節約できます。

楽天損保の火災保険の補償内容の特徴を調べました。

火災保険はどの商品でも基本的な補償内容は同じです。違うのは、追加できる機能の豊富さと、補償プラン設計の柔軟性です。

柔軟性が高い商品ほど、ムダのない補償プランを設計できて、ムダな出費を防ぐことができます

楽天損保の火災保険のおもな機能を、以下にまとめました。枠で囲まれている補償はグループとして扱われます。

【損害保険金】 ■ 火災 ■ 破裂・爆発 ■ 落雷 ■ 風災・雹災 ■ 雪災 自動セット ■ 水災 選べる ■ 水濡れ ■ 外部からの衝突等 ■ 盗難 選べる ■ 破損・汚損 選べる 【費用保険金】 ■ 臨時費用 自動セット ■ 特別費用 自動セット ■ 損害防止費用 自動セット ■ 残存物取片づけ費用 自動セット ■ 水道管修理費用 自動セット ■ 地震火災費用 自動セット ■ 錠前交換費用 自動セット ■ 仮住まい費用 自動セット ■ 失火見舞金 自動セット ■ 類焼損害費用 選べる ■ 個人賠償責任 選べる ■ 借家人賠償責任 選べる

費用保険金に自動セットが多く、補償プランの柔軟性はやや低いと言えそうです。

ただし、保険金のラインナップは充実しており、補償は手厚いです。

築年数が20年を超える建物は、楽天損保には加入できません。ご注意ください。

楽天損保の顧客満足度を、統計データ等から客観的に分析しました。

火災保険はどの商品でも補償内容はほとんど同じです。それでも、次の2つの点には差が出ます。

  • 保険金算定での気前の良さ、納得感。
  • 保険金支払いまでのスピード感。

問題なのは、これらのことを何を元にして判断するかです。

ネットのランキングは参考にならない

保険を利用した人たちの口コミ情報として、ネットのランキングがあります。残念ながら、これらはあまり当てにできません。

下表は、価格.comの火災保険人気ランキングの順位と、火災保険の売上高の順位を並べています。

価格.com
順位
損保会社 売上順位
1位 ソニー損保 10位
2位 楽天損保 11位
3位 日新火災 7位
4位 セゾン自動車火災 14位
5位 東京海上日動 2位
6位 ジェイアイ傷害火災 13位
7位 損保ジャパン 1位
8位 セコム損保 8位
9位 三井住友海上 3位
10位 あいおいニッセイ同和損保 4位

売上高=人気、とは言えないとしても、この2つの間にある程度の関係はあるはずです。

売上高からかけ離れたランキングは、信頼しにくいです。

例として価格.comのランキングを引用させてもらいましたが、他のネットのランキングも似た状況です。

客観的な統計を分析する

顧客満足度をできるだけ客観的に判定するために、統計データを活用しました。

ただし、もともと顧客満足度を判定するためのデータではないので、類推が混ざっています。

保険金支払いのスムーズさ

損保各社の年次報告書に記載されている発生損害率を3年度分比較し、ランク分けしました。

気前がいい
  • あいおいニッセイ同和
  • SBI損保
  • セコム損保
  • ソニー損保
  • 日新火災
  • 楽天損保
ふつう
  • 共栄火災
  • 三井住友海上
やや渋い
  • 損保ジャパン
  • 東京海上日動
渋い
  • AIG損保
  • ジェイアイ傷害火災
  • セゾン自動車火災
  • チューリッヒ保険

楽天損保は保険金の支払いがスムーズです。

苦情の発生状況

日本損害保険協会が公表している、協会が受け付けた損保各社に対する苦情件数をもとに、過去2年度の各社の苦情発生状況をランク分けしました。

ただし、代理店型損保とダイレクト損保は、サポート体制・商品ラインナップ・法人契約の有無などの違いから、同じステージで比較できません。

下表は、楽天損保を含めたダイレクト損保のランク分けです。

苦情の量 2022年度 2021年度
少ない
  • セコム損保
  • ソニー損保
  • セコム損保
  • ソニー損保
やや少ない
  • ジェイアイ傷害火災
  • セゾン自動車火災
ふつう
  • セゾン自動車火災
  • 楽天損保
  • ジェイアイ傷害火災
  • 楽天損保
やや多い
  • SBI損保
  • SBI損保
多い
  • チューリッヒ保険
  • チューリッヒ保険

楽天損保の苦情は(ダイレクト損保の中で)多くも少なくもないです。

解約の発生状況

損保各社の年次報告書をもとに、火災保険の解約発生率を算出し、ランク分けしました。

解約の原因は商品・サービスへの不満だけではありません。とは言え、他社より大幅に多いときは、何か問題がありそうです。

解約の量 2022年度 2021年度
少ない
  • チューリッヒ保険
  • ソニー損保
  • チューリッヒ保険
  • ソニー損保
  • SBI損保
やや少ない
  • 東京海上日動
  • SBI損保
  • 東京海上日動
  • 損保ジャパン
  • 日新火災
  • 共栄火災
  • 三井住友海上
  • セコム損保
ふつう
  • 日新火災
  • AIG損保
  • 三井住友海上
  • ジェイアイ傷害火災
  • セゾン自動車火災
  • 損保ジャパン
  • セコム損保
  • あいおいニッセイ同和
  • AIG損保
  • セゾン自動車火災
やや多い
  • 共栄火災
  • あいおいニッセイ同和
  • ジェイアイ傷害火災
多い
  • 楽天損保
  • 楽天損保

楽天損保はとくに解約が多いです。

前進の朝日火災と楽天損保とでは、かなりタイプが異なります。そのため、朝日火災のときに加入した人たちが解約している可能性があります。

売上の伸び

顧客満足度が低いと、保険契約更新のときに、顧客が他社に流出してしまいます。

売上高が継続的に伸びている商品なら、顧客の流出が少ないと考えられます。

そこで、損保各社のここ2年の火災保険の売上の伸びを調べて、3段階にランク分けしました。

「順調」は2年連続増加、「不調」は2年連続減少した会社です。

順調
  • 共栄火災
  • ジェイアイ傷害火災
  • ソニー損保
  • 損保ジャパン
  • チャブ損保
  • 東京海上日動
ふつう
  • あいおいニッセイ同和
  • SBI損保
  • セゾン自動車火災
  • チューリッヒ保険
  • 日新火災
  • 三井住友海上
不調
  • AIG損保
  • セコム損保
  • 楽天損保

楽天損保は顧客流出が多いです。

朝日火災のときに加入した人たちが、更新のタイミングで他社に流れているのかもしれません。

だとしたら、火災保険は長期契約が多いので、まだしばらく続きそうです。

〔結論〕楽天損保の顧客満足度

ここまでの分析結果をまとめました。

  • 保険金の支払いはスムーズ。
  • (ダイレクト損保の中で)苦情は多くも少なくもない。
  • 解約はとくに多い。
  • 顧客流出は多い。

これらを踏まえて判断すると、顧客満足度は低くないのかもしれませんが、解約の多さと売上減は気になります。“君子危うきに近寄らず”の心理が働きます・・・

楽天損保の火災保険の保険料を、相場(おもな商品の平均)と比較しました。

3パターン(マンション、戸建てT構造、戸建てM構造)で楽天損保の保険料を見積もりし、相場(おもな商品の平均)と比較しました。

マンション 楽天損保 相場 戸建T構造 戸建M構造 0 10万円 20万円 30万円

シミュレーションした3パターンとも、相場より少しずつ安くなりました。

補償が厚めであることを考えると、コストパフォーマンスは良さそうです。

【結論】楽天損保の火災保険についての評価をまとめました。

楽天損保の火災保険の評価をまとめると、次のようになります。

補償
  • 補償プラン設計の柔軟性はやや低い。
  • 補償は手厚い。
品質
  • 顧客満足度に不安材料がある。
保険料
  • コストパフォーマンス良好。

解約が多く、売上ダウンの状況が続いており、お勧めしにくいです

とは言え、コストパフォーマンスを重視する人にとっては、選択肢となりえます

同じタイプのライバル商品は他にも複数あるので、ご自身の見積もり条件で保険料シミュレーションし、比較して選んでください

無料の一括見積もりサービスなら、1回の入力で、人気商品の見積もりが手元にそろいます。

複数の火災保険の見積もりを、ひとつひとつ条件をそろえて実施するのは、なかなか手間と時間がかかります。

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