セコム損保の火災保険の、補償内容、顧客満足度、企業としての信頼性などを、徹底解説します。
セコム損保は、国内最大の警備保障会社セコム系列の損害保険会社です。
そんなセコム損保の火災保険について、以下のことを解説します。
セコム損保の、企業としてのプロフィールをご案内します。
セコム･グループの損保会社
警備保障会社の、2022年度売上高上位５社は、次のとおりでした。
セコムが圧倒的なトップです。
そんなセコムが提供するホームセキュリティ･サービスと火災保険とは、相性が良いです。
こうした強みがあるので、セコム損保の売上高に占める火災保険のウエイトは、他の損保より大きくなっています。
セコム損保の損害保険市場での存在感
下のグラフは、火災保険を販売しているおもな損害保険会社の、2022年度売上高（全商品）のグラフです。
セコム損保は15社中12位です。
次のグラフは、火災保険だけの売上高を表しています。
火災保険にしぼると、セコム損保の順位はアップして、15社中８位になりました。
セコム損保は実質的にネット保険
セコム損保の保険には、代理店から加入することも、インターネットから加入することもできます。
ただし、2023年３月末時点で、セコム損保の代理店は全国に2,401店しかありません（東京海上日動の代理店数は44,761店）。しかも年々減少しています。
これでは、代理店からのサポートを満足に受けられるのか不安になります。
これから新規で加入するなら、インターネット申込みを前提に考えたほうが、スムーズに進みそうです。
セコム損保の火災保険には、インターネット割引がありません。
保険料の面では、ネット申し込みをすることのメリットは乏しいです。
セコム損保の火災保険の補償内容の特徴を調べました。
火災保険はどの商品でも基本的な補償内容は同じです。違うのは、追加できる機能の豊富さと、補償プラン設計の柔軟性です。
柔軟性が高い商品ほど、ムダのない補償プランを設計できて、ムダな出費を防ぐことができます。
セコム損保の火災保険のおもな機能を、以下にまとめました。枠で囲まれている補償はグループとして扱われます。
ここではおもな補償にしぼって掲載しています。他にも特約がいくつも用意されており、補償は手厚いです。
ただし、自動セットされる補償がかなり多く、補償プランの柔軟性は低いです。必要性の低い補償を押し売りされるリスクがあります。
セコム損保の顧客満足度を、統計データ等から客観的に分析しました。
火災保険はどの商品でも補償内容はほとんど同じです。それでも、次の２つの点には差が出ます。
- 保険金算定での気前の良さ、納得感。
- 保険金支払いまでのスピード感。
問題なのは、これらのことを何を元にして判断するかです。
ネットのランキングは参考にならない
保険を利用した人たちの口コミ情報として、ネットのランキングがあります。残念ながら、これらはあまり当てにできません。
下表は、価格.comの火災保険人気ランキングの順位と、火災保険の売上高の順位を並べています。
| 価格.com 順位 |
損保会社 | 売上順位 |
|---|---|---|
| １位 | ソニー損保 | 10位 |
| ２位 | 楽天損保 | 11位 |
| ３位 | 日新火災 | ７位 |
| ４位 | セゾン自動車火災 | 14位 |
| ５位 | 東京海上日動 | ２位 |
| ６位 | ジェイアイ傷害火災 | 13位 |
| ７位 | 損保ジャパン | １位 |
| ８位 | セコム損保 | ８位 |
| ９位 | 三井住友海上 | ３位 |
| 10位 | あいおいニッセイ同和損保 | ４位 |
売上高＝人気、とは言えないとしても、この２つの間にある程度の関係はあるはずです。
売上高からかけ離れたランキングは、信頼しにくいです。
例として価格.comのランキングを引用させてもらいましたが、他のネットのランキングも似た状況です。
客観的な統計を分析する
顧客満足度をできるだけ客観的に判定するために、統計データを活用しました。
ただし、もともと顧客満足度を判定するためのデータではないので、類推が混ざっています。
保険金支払いのスムーズさ
損保各社の年次報告書に記載されている発生損害率を３年度分比較し、ランク分けしました。
| 気前がいい |
|
|---|---|
| ふつう |
|
| やや渋い |
|
| 渋い |
|
セコム損保は保険金の支払いがスムーズです。
苦情の発生状況
日本損害保険協会が公表している、協会が受け付けた損保各社に対する苦情件数をもとに、過去２年度の各社の苦情発生状況をランク分けしました。
ただし、代理店型損保とダイレクト損保は、サポート体制･商品ラインナップ･法人契約の有無などの違いから、同じステージで比較できません。
下表は、セコム損保を含めたダイレクト損保のランク分けです。
| 苦情の量 | 2022年度 | 2021年度 |
|---|---|---|
| 少ない |
|
|
| やや少ない |
|
|
| ふつう |
|
|
| やや多い |
|
|
| 多い |
|
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セコム損保はダイレクト損保としては苦情が少ないです。
解約の発生状況
損保各社の年次報告書をもとに、火災保険の解約発生率を算出し、ランク分けしました。
解約の原因は商品･サービスへの不満だけではありません。とは言え、他社より大幅に多いときは、何か問題がありそうです。
| 解約の量 | 2022年度 | 2021年度 |
|---|---|---|
| 少ない |
|
|
| やや少ない |
|
|
| ふつう |
|
|
| やや多い |
|
|
| 多い |
|
|
セコム損保の解約は多くも少なくもないです。
売上の伸び
顧客満足度が低いと、保険契約更新のときに、顧客が他社に流出してしまいます。売上高の増減に、顧客満足度が多少は反映されていそうです。
もっとも、売上の増減にはいろいろなことが影響するので、あくまでも参考程度にとどめるべきでしょう。
下表は、損保各社のここ２年の火災保険の売上の増減を整理したものです。「順調」は２年連続増加、「不調」は２年連続減少した会社です。
| 順調 |
|
|---|---|
| ふつう |
|
| 不調 |
|
セコム損保の火災保険は、連続して売上を落としています。他に悪い兆候があるなら、顧客の流出が進んでいる可能性があります。
〔結論〕セコム損保の顧客満足度
ここまでの分析結果をまとめました。
- 保険金の支払いはスムーズ。
- （ダイレクト損保の中で）苦情は少ない。
- 解約は多くも少なくもない。
- 売上不振。
売上不振は気になりますが、それ以外は悪くありません。セコム損保の顧客満足度はまずまず良好と言えそうです。
セコム損保は、保険金の支払いがスムーズで、苦情も少ないです。加入者の不満はそんなに大きくなさそうです。
それなのに売上不振ということは、新顧客の開拓がうまくいっていないのかもしれません。
セコム損保の火災保険の保険料を、相場（おもな商品の平均）と比較しました。
３パターン（マンション、戸建てＴ構造、戸建てＭ構造）でセコム損保の保険料を見積もりし、相場（おもな商品の平均）と比較しました。
比較した３パターンの全てで相場より安くなりました。
ホームセキュリティ割引、オール電化住宅割引という、他ではあまり見かけない割引制度があります。
【結論】セコム損保の火災保険についての評価をまとめました。
セコム損保の火災保険の評価をまとめると、次のようになります。
| 補償 |
|---|
|
| 品質 |
|
| 保険料 |
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気になるところはあっても、保険料の安さを考えると、コストパフォーマンスはかなり高いです。
ただし、同じタイプのライバル商品は他にも複数あります。ご自身の見積もり条件で保険料シミュレーションし、比較して選んでください。
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複数の火災保険の見積もりを、ひとつひとつ条件をそろえて実施するのは、なかなか手間と時間がかかります。
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