ソニー損保の火災保険の、補償内容、顧客満足度、企業としての信頼性などを、徹底解説します。
ソニー損保は、ダイレクト損保(=ネット保険専門の損保)の中で売上高トップを独走しています。
そんなソニー損保の火災保険について、以下のことを解説します。
ソニー損保の、企業としてのプロフィールをご案内します。
ソニーグループの中で存在感を増す金融事業
ソニーはエレクトロニクス産業のイメージが強いですが、ずいぶん前から多角的に事業展開しています。金融事業もその一つです。
図は、2021年度のソニー・グループの事業分野別の業績を表しています。
金融事業は3位と、グループを支える事業の一つになっています。
ソニー損保の損害保険市場での存在感
下のグラフは、火災保険を販売しているおもな損害保険会社の、2022年度売上高(全商品)のグラフです。
ソニー損保は15社中8位です。ただし、ダイレクト損保(=ネット保険専門の損保)では不動の首位です。
次のグラフは、火災保険だけの売上高を表しています。
ソニー損保は15社中10位です。
ソニー損保はダイレクト(ネット通販)型
損害保険会社は、代理店を通じて販売する損保とダイレクト損保(=ネット通販専門の損保)に分けられます。
ソニー損保はダイレクト損保です。
もっとも最近は、代理店がある損保会社でも、部分的にネット通販を始めています。どちらのタイプの損保会社かに、こだわりすぎないほうがよさそうです。
ネット通販で保険に入ると、原則として、代理店によるサポートを受けることができません。
そのため代理店加入よりも顧客のやることは多くなります。
他方、代理店の運営コストがかからないため、一般的に、保険料は安くなりやすいと考えられます。ただし、実際にどうなるかは、見積もりしてみないとわかりません。
ソニー損保の火災保険の補償内容の特徴を調べました。
火災保険はどの商品でも基本的な補償内容は同じです。違うのは、追加できる機能の豊富さと、補償プラン設計の柔軟性です。
柔軟性が高い商品ほど、ムダのない補償プランを設計できて、ムダな出費を防ぐことができます。
ソニー損保の火災保険のおもな機能を、以下にまとめました。枠で囲まれている補償はグループとして扱われます。
補償プランの柔軟性はやや高いと言えそうです。
なお、地震保険に地震上乗せ特約が用意されています。保険金が上乗せされて、全損のときは100%補償されます。これはセールスポイントです。
ソニー損保の顧客満足度を、統計データ等から客観的に分析しました。
火災保険はどの商品でも補償内容はほとんど同じです。それでも、次の2つの点には差が出ます。
- 保険金算定での気前の良さ、納得感。
- 保険金支払いまでのスピード感。
問題なのは、これらのことを何を元にして判断するかです。
ネットのランキングは参考にならない
保険を利用した人たちの口コミ情報として、ネットのランキングがあります。残念ながら、これらはあまり当てにできません。
下表は、価格.comの火災保険人気ランキングの順位と、火災保険の売上高の順位を並べています。
価格.com 順位 |
損保会社 | 売上順位 |
---|---|---|
1位 | ソニー損保 | 10位 |
2位 | 楽天損保 | 11位 |
3位 | 日新火災 | 7位 |
4位 | セゾン自動車火災 | 14位 |
5位 | 東京海上日動 | 2位 |
6位 | ジェイアイ傷害火災 | 13位 |
7位 | 損保ジャパン | 1位 |
8位 | セコム損保 | 8位 |
9位 | 三井住友海上 | 3位 |
10位 | あいおいニッセイ同和損保 | 4位 |
売上高=人気、とは言えないとしても、この2つの間にある程度の関係はあるはずです。
売上高からかけ離れたランキングは、信頼しにくいです。
例として価格.comのランキングを引用させてもらいましたが、他のネットのランキングも似た状況です。
客観的な統計を分析する
顧客満足度をできるだけ客観的に判定するために、統計データを活用しました。
ただし、もともと顧客満足度を判定するためのデータではないので、類推が混ざっています。
保険金支払いのスムーズさ
損保各社の年次報告書に記載されている発生損害率を3年度分比較し、ランク分けしました。
気前がいい |
|
---|---|
ふつう |
|
やや渋い |
|
渋い |
|
ソニー損保は保険金の支払いがスムーズです。
苦情の発生状況
日本損害保険協会が公表している、協会が受け付けた損保各社に対する苦情件数をもとに、過去2年度の各社の苦情発生状況をランク分けしました。
ただし、代理店型損保とダイレクト損保は、サポート体制・商品ラインナップ・法人契約の有無などの違いから、同じステージで比較できません。
下表は、ソニー損保を含めたダイレクト損保のランク分けです。
苦情の量 | 2022年度 | 2021年度 |
---|---|---|
少ない |
|
|
やや少ない |
|
|
ふつう |
|
|
やや多い |
|
|
多い |
|
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ソニー損保はダイレクト損保の中でとくに苦情が少ないです。
解約の発生状況
損保各社の年次報告書をもとに、火災保険の解約発生率を算出し、ランク分けしました。
解約の原因は商品・サービスへの不満だけではありません。とは言え、他社より大幅に多いときは、何か問題がありそうです。
解約の量 | 2022年度 | 2021年度 |
---|---|---|
少ない |
|
|
やや少ない |
|
|
ふつう |
|
|
やや多い |
|
|
多い |
|
|
ソニー損保はとくに解約が少ないです。
売上の伸び
顧客満足度が低いと、保険契約更新のときに、顧客が他社に流出してしまいます。
売上高が継続的に伸びている商品なら、顧客の流出が少ないと考えられます。
そこで、損保各社のここ2年の火災保険の売上の伸びを調べて、3段階にランク分けしました。
「順調」は2年連続増加、「不調」は2年連続減少した会社です。
順調 |
|
---|---|
ふつう |
|
不調 |
|
ソニー損保は顧客流出が少ないです。
〔結論〕ソニー損保の顧客満足度
ここまでの分析結果をまとめました。
- 保険金の支払いはスムーズ。
- (ダイレクト損保の中で)苦情は少ない。
- 解約はとくに少ない。
- 顧客流出は少ない。
これらを踏まえて判断すると、ソニー損保の顧客満足度は高いと言えそうです。
ソニー損保の火災保険の保険料を、相場(おもな商品の平均)と比較しました。
3パターン(マンション、戸建てT構造、戸建てM構造)でソニー損保の保険料を見積もりし、相場(おもな商品の平均)と比較しました。
保険料を安くしやすいダイレクト損保であることを考えると、戸建ての保険料は高すぎです。お勧めしにくいです。
一方、マンションの保険料は相場並みで、ダイレクト損保としては高めですが、他に魅力があれば選んでもいいと思われます。
ここでの相場は、代理店がある損保、ダイレクト損保を区別していません。
ダイレクト損保は、代理店がないので、加入者のやることや責任が大きくなります。その分、保険料を相場より安くしてほしいです。
【結論】ソニー損保の火災保険についての評価をまとめました。
ソニー損保の火災保険の評価をまとめると、次のようになります。
補償 |
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品質 |
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保険料 |
|
ソニー損保の火災保険は、マンションにお住まいで、地震対策を重視される方々には、魅力的な選択肢になりです。
ただし、ネット通販ですから、相場並みの保険料でも、割高と言えます。その割高感を上回るメリットがあるかを、慎重に見極めてください。
また、相場の近辺はライバルがひしめいています。ご自身の見積もり条件で保険料シミュレーションし、比較して選んでください。
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