日新火災の火災保険の、補償内容、顧客満足度、企業としての信頼性などを、徹底解説します。
日新火災は、東京海上グループに属する中堅クラスの損害保険会社です。
日新火災は「お家ドクター火災保険」「住宅安心保険」の2つの火災保険を販売していますが、このページでは「お家ドクター火災保険」をとり上げます。
日新火災の、企業としてのプロフィールをご案内します。
東京海上グループの損保会社
日本国内には、3つの巨大な損保グループがあります。MS&ADインシュアランスグループ(あいおいニッセイ同和、三井住友海上など)、SOMPOグループ(損保ジャパンなど)東京海上グループ(東京海上日動、日新火災など)の3つです。
2022年度の、3つの損保グールプの市場シェアは、以下のとおりです(MS&ADホールディングスの公開資料)。
日新火災が属する東京海上グルーブは第2位のシェアです。
日新火災の損害保険市場での存在感
下のグラフは、火災保険を販売しているおもな損害保険会社の、2022年度売上高(全商品)のグラフです。
日新火災は15社中7位です。
次のグラフは、火災保険だけの売上高を表しています。
こちらでも15社中7位です。
日新火災はネット通販もやっている
損害保険会社は、代理店を通じて販売する損保とダイレクト損保(=ネット通販専門の損保)に分けられます。
日新火災は全国に10,549店(2023年3月末)の代理店を持っており、基本は代理店型の損保会社です。
しかし、一部の商品はインターネットから加入できます。このページでとり上げる「お家ドクター火災保険」は、そうした商品です。
インターネットから加入すると代理店加入よりも顧客のやることは多くなります。
ただし、5%のインターネット割引があるので、保険料を節約できます。
日新火災の火災保険の補償内容の特徴を調べました。
火災保険はどの商品でも基本的な補償内容は同じです。違うのは、追加できる機能の豊富さと、補償プラン設計の柔軟性です。
柔軟性が高い商品ほど、ムダのない補償プランを設計できて、ムダな出費を防ぐことができます。
日新火災の火災保険のおもな機能を、以下にまとめました。枠で囲まれている補償はグループとして扱われます。
補償は他社より少し薄めですが、標準的な補償は一通りそろっています。
自動セットされる補償は最低限度なので、補償プランの柔軟性はとても高いと言えそうです。
手厚い補償をご希望でしたら、日新火災のもう一つの商品「住宅安心保険」をご検討ください。
日新火災の顧客満足度を、統計データ等から客観的に分析しました。
火災保険の保険金の金額は、実際の損害を踏まえて、損保会社が算定します。ですから、次の2つの点は、補償内容と同じくらい重要です。
- 保険金算定での気前の良さ、納得感。
- 保険金支払いまでのスピード感。
問題なのは、これらのことを何を元にして判断するかです。
ネットのランキングは参考にならない
保険を利用した人たちの口コミ情報として、ネットのランキングがあります。残念ながら、これらはあまり当てにできません。
下表は、価格.comの火災保険人気ランキングの順位と、火災保険の売上高の順位を並べています。
価格.com 順位 |
損保会社 | 売上順位 |
---|---|---|
1位 | ソニー損保 | 10位 |
2位 | 楽天損保 | 11位 |
3位 | 日新火災 | 7位 |
4位 | セゾン自動車火災 | 14位 |
5位 | 東京海上日動 | 2位 |
6位 | ジェイアイ傷害火災 | 13位 |
7位 | 損保ジャパン | 1位 |
8位 | セコム損保 | 8位 |
9位 | 三井住友海上 | 3位 |
10位 | あいおいニッセイ同和損保 | 4位 |
売上高=人気、とは言えないとしても、この2つの間にある程度の関係はあるはずです。
売上高からかけ離れたランキングは、信頼しにくいです。
例として価格.comのランキングを引用させてもらいましたが、他のネットのランキングも似た状況です。
客観的な統計を分析する
顧客満足度をできるだけ客観的に判定するために、統計データを活用しました。
ただし、もともと顧客満足度を判定するためのデータではないので、類推が混ざっています。
保険金支払いのスムーズさ
損保各社の年次報告書に記載されている発生損害率を3年度分比較し、ランク分けしました。
気前がいい |
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---|---|
ふつう |
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やや渋い |
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渋い |
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日新火災は保険金の支払いがスムーズです。
日新火災は、同じグループの東京海上日動より気前がいいのですね。
苦情の発生状況
日本損害保険協会が公表している、協会が受け付けた損保各社に対する苦情件数をもとに、過去2年度の各社の苦情発生状況をランク分けしました。
ただし、代理店型損保とダイレクト損保は、サポート体制・商品ラインナップ・法人契約の有無などの違いから、同じステージで比較できません(代理店型損保の方が有利になります)。
とは言え、「お家ドクター火災保険」はネット通販されているので、ここではダイレクト損保と比較します。
苦情の量 | 2022年度 | 2021年度 |
---|---|---|
少ない |
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やや少ない |
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ふつう |
|
|
やや多い |
|
|
多い |
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日新火災は、ダイレクト損保と比べて苦情は少なく見えますが・・・断定はできません。
統計の集計方法のせいで、個人向けに小さな商品を販売するダイレクト損保は、代理店型損保より不利になります。
日新火災の品質が、本当にダイレクト損保より優れているかはわかりません。
また、上の数字は全商品に対する苦情です。「お家ドクター火災保険」は日新火災にとって特殊な商品ですから、上の結果がそのまま当てはまらないかもしれません・・・
解約の発生状況
損保各社の年次報告書をもとに、火災保険の解約発生率を算出し、ランク分けしました。
解約の原因は商品・サービスへの不満だけではありません。とは言え、他社より大幅に多いときは、何か問題がありそうです。
解約の量 | 2022年度 | 2021年度 |
---|---|---|
少ない |
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|
やや少ない |
|
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ふつう |
|
|
やや多い |
|
|
多い |
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日新火災は解約は多くも少なくもないです。
売上の伸び
顧客満足度が低いと、保険契約更新のときに、顧客が他社に流出してしまいます。
売上高が継続的に伸びている商品なら、顧客の流出が少ないと考えられます。
そこで、損保各社のここ2年の火災保険の売上の伸びを調べて、3段階にランク分けしました。
「順調」は2年連続増加、「不調」は2年連続減少した会社です。
順調 |
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---|---|
ふつう |
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不調 |
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日新火災は顧客流出が多くも少なくもないです。
〔結論〕日新火災の顧客満足度
ここまでの分析結果をまとめました。
- 保険金の支払いはスムーズ。
- 苦情は少ないようだけど・・・
- 解約は多くも少なくもない。
- 顧客流出は多くも少なくもない。
上で説明したように、苦情の量については判断が難しいですが、その他の項目を見ると、悪い評価は見当たりません。
日新火災の品質に不安はなさそうです。
日新火災の火災保険の保険料を、相場(おもな商品の平均)と比較しました。
3パターン(マンション、戸建てT構造、戸建てM構造)で日新火災の保険料を見積もりし、相場(おもな商品の平均)と比較しました。
マンションの保険料は相場と同じくらい、一方戸建ての保険料は相場よりかなり安くなりました。
自動セットされる補償が少ないので、他社より補償が薄くなっている可能性はあります。とは言え、標準的な機能はそろっていますし、絶対的な安さは魅力的です。
「お家ドクター火災保険」は自動セットされる補償が少ないので、補償プランをスリム化しやすいです。
上のグラフは標準的な補償プランで比較した結果です。スリム化したらもっと安くできます。
【結論】日新火災の火災保険についての評価をまとめました。
日新火災の火災保険の評価をまとめると、次のようになります。
補償 |
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品質 |
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保険料 |
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日新火災の「お家ドクター火災保険」は、保険料が安く、それでいて大きなデメリットは見当たりません。コストパフォーマンスを重視する方々には、候補に加えてほしい商品です。
ただし、同じタイプのライバル商品は他にも複数あります。ご自身の見積もり条件で保険料シミュレーションし、比較して選んでください。
無料の一括見積もりサービスなら、1回の入力で、人気商品の見積もりが手元にそろいます。
複数の火災保険の見積もりを、ひとつひとつ条件をそろえて実施するのは、なかなか手間と時間がかかります。
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